お待たせしました!台湾映画『大尾鱸鰻』について。(待ってなかった?)8月に見た『総舗師』(ゾンポーサイ)と同じような台湾ローカルどたばたコメディ。今年2013年のお正月(旧暦)映画で、私は2月24日に台北で見た。面白かった。
セリフの8割くらいは台湾語、さらにダジャレ系のギャグが多かったので、台湾語が(もっと)わかればもっと面白かったとは思うが、私くらいの実力でも十分楽しめた。
猪哥亮がやっぱりいい。彼は藍正龍主演の『雞排英雄』にも出ていて「うまいなあ」と思ったが、『大尾鱸鰻』は主役でますますいい。『総舗師』(ゾンポーサイ)でもがんばっていたトニー・ヤン(楊祐寧)は台湾語ができるから台湾語映画には欠かせないのか、『大尾鱸鰻』でも大活躍。イケメンが台湾語を話すと、もうそれだけでノックダウン。
最後のNG場面で見せた(映画の最後に何シーンか出てきた)、大御所の俳優・女優さんたちとの台湾語でのやりとり、ホントかっこよかった。台湾語わからなければ決してからめないとこだから。ほぼ下ネタだけどね。
『大尾鱸鰻』、2月1日の封切り後、たった4日間で興行成績が8000万台湾ドル(約2億5000万円)を突破したらしい。そのスピードは、2011年の大ヒット作『那些年,我們一起追的女孩』(あの頃、君を追いかけた)を抜く台湾映画史上最速の記録だという。
でも中身についての評価は賛否両論。ま、ばかばかしいと言えばばかばかしいストーリーではある。下ネタも満載でR10かR15くらいだったかも。でもコメディだし。最後はハッピーエンドで楽しいし。私は個人的には『総舗師』(ゾンポーサイ)より好き。『総舗師』はあの長さがツライ。長すぎて、DVDでもう一度見ようという気にならない。
で、『大尾鱸鰻』。このタイトルは一体何だろうか。華語読みすると、“dàwěilúmàn”。大きなしっぽのウナギか何か?いやいや、これは裏社会組織のトップにはからずもなってしまった主人公の英語名 David Loman を台湾語で書き表したものである。台湾語で読むと“túá-bué lôo-muâ”。もちろんただの音訳ではなく、意訳の部分もある。台湾語で“大尾(túá-bué )”は、ボス、よくない組織の大物と言う意味。“鱸鰻(lôo-muâ)”は、ごろつき、無頼漢。てな感じで、いろんなものがかけられているようだ。
中身の台湾語についてはまた改めて書く。