いまさら昔の話をしても仕方がないのですが…、
わたしがサラリーマンだった20数年前、わたしは文字通り、仕事のできないサラリーマンでした。
失敗を繰り返し、先輩や上司に指導され、叱責され、罵倒もされましたが、それでもわたしは失敗します。
そこで、明らかに、わたしのことをバカにし、ひどいことを言ってくる先輩もいました。
はっきり言うと、その先輩からは目をつけられ、ことあるごとにイチャモンをつけられ、徹夜続きで疲労困憊しているわたしを毎日のように夜の街に誘い、ゲロを吐くまで連れまわされました。
要は、
この先輩からいじめられていたわけです。
わたしはその先輩が大嫌いで、退社時間が近づくだけで動悸が激しくなったことを今でも忘れません。
でも、わたしのことを心から応援してくれて、諦めずに丁寧に指導してくれた先輩や上司もいました。
お酒を飲みながら、
「おれが責任を取るからおまえは思い切りやればいいよ」
そう言ってくれる先輩、上司が必ずいたものです。
「だって、後輩を育てるのは先輩の仕事だから」
それが当たり前でした。
それでも、わたし自身がサラリーマン社会に耐えられず、勝手にドロップアウトしてしまった。
わたしは単なる落伍者でした。
自分がサラリーマンを辞めた理由は、
「わたしがサラリーマンでいる能力がなかった。だから、フリーの道で生きて行くしかない」
そう思えることができたのです。
腑に落ちる。納得がいく。
後輩をいびる。
部下を奴隷扱いする。
無意味な嫌がらせをする。
そんなのどこにでもいます。
わたしはできない社員でした。
だから、駒として役に立ってないわたしのことを、その先輩社員はこう呼んでいました。
「おい!飲み会担当!」
「おまえには、先輩と酒を飲んで、先輩を楽しませることしか能がないんだから、おまえに誘いを断る資格はない」
「仕事はするな。迷惑だ!夜になるまで力を蓄えておけ」
毎日のように、そう言われ続け、暗示にかけられたように自分でも、
「そうか…、仕事をしたらしただけ迷惑をかけているのか…だったら何もしないほうがいいか・・・・」
そう、思い込むようになっていきました。
だからといって、周りの先輩や上司も同じようにわたしのことを「飲み会担当!」と、呼んでいたかというとそうではありません。
「そういうこと言うのやめろ!」
そう抗議してくれる先輩もいました。
「風は疲れてるから飲みに誘うのはやめろ。少し休ませてやれ」
そう言ってくれる上司もいました。
(でも、実際はそれでもその先輩のわたしへのいじめはなくなりませんでしたが)
「おまえは話で人を楽しませんる能力がある。コミュニケーション能力がおまえの武器だ。そこを伸ばせ」
そう、アドバイスしてくれる先輩もいたのです。
だから、サラリーマンを辞める時、自分自身に納得ができたのです。
「他人のせいではない。自分の問題だ」
と。
Kくんが、もし、このまま会社を辞めることになったとき、彼は、どう思うでしょう?
「自分は悪くないのに、辞めさせられてしまった。自分のなにが悪かったのかさっぱりわからない…。先輩のせいだ!上司のせいだ!会社のせいだ!」
そう感じるのではないでしょうか。
いま、わたしは、サラリーマンではありません。
だから、Kくんの「変わったやつ」「仕事のできないやつ」という情報を広めるつもりはありません。
でも、その情報が蜘蛛の巣状に広がっていったらどうでしょう?
彼をフォローする社員は一人もいません。
そうなると、
Kくんは、この会社では生きていけません。
結果、辞めることになるでしょう。
そして、
自分の中で、その原因について、総括できないまま、次のステージへ進むこともままならなくなるでしょう。
それが、パワハラができていくひとつの仕組みです。
Sさんの場合、彼女の最大の”魅力”を最後まで”欠点”だと評価する上司がいました。
そのたった一人の上司の評価が、Sさんの最初の2年間のベースになり、しばらくの間、これからの人生の足かせになるでしょう。
なぜなら、
それが、サラリーマンの世界だからです。
”個性が魅力”とは、限らない。
”個性が認められる”とは、限らない。
それが、サラリーマンの世界です。
もし、彼女が社員ではなくて、わたしと同じようなフリーのライターだったら、どの
ような評価をされていたでしょうか?
その上司の評価が仮に”欠点”だとしても、それは、ただ単に一人の人物による評価というだけです。
その人物と仕事をしなければ済みます。
でも、Sさんは会社員です。
直属の上司の評価は、多大な影響を与えます。
ただ、救いもあります。
それは、異動できる大きな会社に在籍しているということ。
ゼロからのスタートというわけにはいきませんが、新しい環境で、新しい上司の元で、再度、チャレンジする場が与えられたのです。
もちろん、会社もそこに期待をかけています。
でも、もし、新しい部署で、新しい上司が、同じような評価を下したら…。
好ましくないレッテルを貼られるかもしれません。
そこから、パワハラが生まれます。
それと、もう一つ。
見過ごしてはならない問題があります。
それは、彼女が壇上で挨拶をしたときのあの笑いです。
あの瞬間、その場にいた誰もが、彼女が、
”愛されキャラ”
そう感じたことでしょう。
でも、そう感じた”誰もが”は、やはり男性なのです。
そこに、男性上位女性下位のれっきとした序列が存在しているのです。
そうはっきり言ってしまうと、経営者以下、管理職の方々は猛反発されるでしょうね。
表向き、そういうことがあってはならないわけですから。
でも、事実は明白です。
彼女には是非、成功してほしい。
それだけの実力のある女性です。
そして、彼女を笑った管理職の連中を見返してほしい。
そのためにはどうすればいいのでしょうか?

- 人と違う。それも”魅力”であり”個性”なのに、会社によって
- つづく
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