C58280(美濃加茂市立古井小学校) | 海水浴特急【全国保存蒸気機関車めぐり】

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全国各地470余りの保存蒸気機関車を訪ねています。現在の訪問数450機です。

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山陰~山陽の保存蒸気機関車めぐり、21機目は岐阜県美濃加茂市古井小学校に保存されているC58280です。津山で当初目的の山陰地区の保存蒸気めぐりはすべて終えました。湯郷の日帰り温泉で疲れを取り、18時には帰路につきました。しかし横浜までは約600km、一気に走るのは辛いのでどこかで車中泊しその近隣の保存蒸気を少し訪問しようと考えました。そこで候補にしたのは岐阜県美濃エリアです。下麻生のC12163は平日しか見学できない保存機なので、ちょうど良いタイミングだったのです。下麻生に向かう前にまずは車中泊した美濃加茂市内にある古井小学校を訪ねました。


C58280
1941-3月:汽車製造大阪工場製番2065 配置高山区
1943-10月:美濃太田区
1945-8月14日:美濃太田機関区で米軍機による機銃掃射を受ける
1969-9月:廃車
1970-3月3日:美濃太田機関区から仮設線を敷設し古井小学校まで移動
1970-3月7日:引渡し式実施


当日は平日で訪問時は1時間目の授業中でした。ご迷惑をかけるわけにはいかないので、外から機関車を見れれば良いと思い学校の敷地外から覗きましたが、なんと機関車は校庭の一番奥、望遠レンズでもその姿を写すことは難しい距離にあります。諦めて帰ろうとしていたらボランティアの方でしょうか、校庭清掃をされている方から声を掛けていただきました。保存蒸気機関車めぐりをしていること、横浜から来たことなどを告げると「それなら校長先生にかけあってあげよう」とおっしゃって頂きました。無事校長先生からも許可をいただき、機関車を見学できることになりました。本当に嬉しいご配慮でした。

こうして対面できたC58280は、保管庫とも言える大きな屋根の下で本当に素晴らしい状態で保存されていました。車体には油が塗られ腐食箇所なども皆無です。部品の欠損もなく、ボイラーケシング・シリンダーカバーなどもすべて本来のものです。外からのぞいたキャブ内も完璧な状態で、現役機と見間違うほどです。この機関車には大きな特徴が2つあり、一つはキャブ後方部が塞がれた完全密閉であることです。これまで見た機関車でこのタイプは流山市のD5114が同様でした。北海道機でないものでは初めてで、雪深い奥飛騨を走るためのものだったのでしょうか?
もう一つの特徴は、非常に珍しい形の煙室扉ハンドルです。十字のハンドルを2つクロスさせた形のこのハンドル、最初は代用品かと思いましたが本来のもののようです。この煙室扉ハンドルについてご存知の方がいらっしゃったら、ご教授いただければと思います。他にも北海道機とは異なる形のタブレットキャッチャーなど、実に見所の多い機関車でした。

「この機関車ならすぐにでも動態復活できる」、本当にそう思える機関車でした。このような機関車に出会えると本当に幸せな気持ちになれます。あらためて見学の機会をいただきました学校関係者の皆さまに感謝いたします。本当にありがとうございました。


※2013年11月5日訪問
※2013年訪問数 201機
※累計訪問数  253機