天皇陛下の存在根拠と
日本神道との関係についての考察です。

現在の今上天皇は男系継承で126代です。
神武天皇から2600年以上も続いてきた世界最長の天皇で
世界に誇れるご存在です。

しかも
日本国民の大多数は
皇室に対して敬意と好意を持って
その存続を心から願われています。
しかし
戦後教育が70年余り行われてきて
教科書には皇室に関する記載はないため
戦前や戦中と違い
皇室と日本神道との関係や
皇室の存在根拠がわからなくなってきています。

現行憲法での天皇の位置づけは
以下の通りです。
日本国憲法 (抜粋)
第一章 天皇
第一条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。
第二条 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。
第三条 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。
第四条 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。
  天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。
第五条 皇室典範の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名でその国事に関する行為を行ふ。
  この場合には、前条第一項の規定を準用する。

この第二条及び第五条に基づいて
宮内庁が所管している法律が
皇室典範といわれるもので
五章三十七か条からなり
「皇位継承」「皇族」「摂政」
「成年、敬称、即位の礼、大喪の礼、皇統譜及び陵墓」「皇室会議」
について規定されています。

皇族は
我々一般国民と違い
「姓」がなく「投票権」もありません。
そういう意味では
基本的人権がどこまで与えられているか明確に規定されていません。
具体的には
表現の自由や行動の自由はかなり制限されています。
外国の要人と会う場合は
宮内庁が作成した内容以外を発言することはできず
どこへ行く場合は
皇宮警察がすべて下調べをして
常に監視(警護)されている状況です。
現在のコロナ・パンデミックに対して
何か意見を言いたいと思いますが
日本国民統合の象徴であるため
不偏不党の立場を維持する必要から
自由な発言はできなのだと思います。
雅子皇后は
ハーバード大学を卒業後
東京大学法学部に入学するも
在学中に外交官試験に合格して
外務官僚としてエリートコースを歩まれており
海外の要人と会合するときは
自由に意見交換したいはずです。
自分の能力を十分に発揮できないジレンマなどが
適応障害の一因になっていると思います。

皇室の家長である天皇は
日本の政治と祭祀の最高責任者であり
本来の立場からすれば
宗教的行為をしても問題ないと思いますが
ローマ法王とは違い
そのような行為をしてはいけないことになっています。
天皇交代を機に
雅子皇后に配慮して
天皇の葬送法である殯(もがり)や
即位礼正殿の儀で十二単を着ることなどを
やめる方向で検討しているようです。

憲法第十四条
すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により
政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
華族その他の貴族の制度は、これを認めない。

この十四条を素直に解釈すると
皇室や天皇が我々日本国民でなくなってしまいますが、
日本国民であることは間違いないので
その存在が憲法と矛盾してしまい
説明ができません。

存在理由を敢えて求めるとすれば
「古事記」「日本書紀」に記述されているように
天照大神を始祖としている点です。
遡れば先祖が神様に行き着くのです。
それ故
その血統を守り、受け継いできた皇室は
人ととして生まれながら、神様にもっとも近い存在なのです。
伊勢神宮では皇族しか通れない参道が設けられていたり
天皇陛下しか近づくことのできない神域などもあるようです。

天照大神は高天原を統治している女神で
その孫にあたる邇邇芸命が
この地に肉体を持って降り立ち(天孫降臨)
その孫の鸕鶿草葺不合尊(うがやふきあえずのみこと)と玉依姫の
第四子が神日本磐余彦天皇(かむやまといわれびこのすめらみこと)で
初代神武天皇として即位します。

アーノルド・トインビーは
「神話を持つ国で、神話を学ばない国家は滅びる」と言っています。
神話とは
どのような思いで国をつくったか
どのような国になって欲しいかを物語るものです。
神話によって宗教心が芽生え
畏れ敬う存在がいるからこそ
人は謙虚になれるのです。

皇室の子弟が海外留学し
自由な環境を経験することで
個人主義的な考えから「自分の自由」を要求し出すと
国民からの信頼が揺るぐことが危惧されます。
多くの人たちに支えられていることを理解していただき
天孫降臨の自覚の下
国民の信任を得られる努力が
今、求められていると思います。
国民も皇室の歴史をしっかり学ぶことで
臣民としての自覚と誇りを取り戻すことができれば
中国や韓国に対して
毅然とした姿勢を示せると思います。

信教の自由が保証されている現在
日本神道が他宗教を弾圧することはありません。
世界に誇れる皇室制度が
末永く存続していくことを心から祈念しています。