北方領土問題についての考察です。
この問題に関して
鈴木宗男衆議院議員が
平成17年10月28日に提出した質問に対する
政府の答弁が参考になると思い
以下に質問と答弁を記載します。
南樺太、千島列島の国際法的地位などに関する質問主意書
1 固有の領土の定義如何。
4 北方四島は日本国固有の領土か。
5 千島列島は日本国固有の領土か。
6 日本国が1905年9月5日のポーツマス条約の結果として主権を獲得した樺太の一部(以下、「南樺太」という)は日本国固有の領土か。
7 領土問題の定義如何。
9 北方四島を巡る領土問題は存在するか。
政府答弁
1 政府としては、一般的に、一度も他の国の領土となったことがない領土という意味で
「固有の領土」という表現を用いている。
4 択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島の北方四島は、我が国固有の領土である。
5・6
我が国は、日本国との平和条約(昭和27年条約第五号。以下「サンフランシスコ平和条約」という。)に基づき
千島列島及び我が国が1905年9月5日のポーツマス条約の結果として主権を獲得した
樺太の一部等(以下「南樺太」という。)に対するすべての権利、権原及び請求権を放棄しており
千島列島及び南樺太は、我が国の領土ではない。
7 政府としては、一般的に、他国との間で解決すべき領有権の問題という意味で、「領土問題」という表現を用いている。
9 北方四島をめぐる領土問題は存在する。
1956年10月19日
日本とソ連は
日ソ共同宣言をモスクワで署名し
同年12月12日に発効した条約を締結しています。
日ソ共同宣言の主な内容は以下の通りです。(抜粋)
日本国及びソヴィエト社会主義共和国連邦の全権団の間で行われたこの交渉の結果、
次の合意が成立した。
1 日本国とソヴィエト社会主義共和国連邦との間の戦争状態は、この宣言が効力を生ずる日に終了し、
両国の間に平和及び友好善隣関係が回復される。
4 ソヴィエト社会主義共和国連邦は、国際連合への加入に関する日本国の申請を支持するものとする。
5 ソヴィエト社会主義共和国連邦において有罪の判決を受けたすべての日本人は
この共同宣言の効力発生とともに釈放され、日本国へ送還されるものとする。
9 日本国及びソヴィエト社会主義共和国連邦は、両国間に正常な外交関係が回復された後、
平和条約の締結に関する交渉を継続することに同意する。
ソヴィエト社会主義共和国連邦は、日本国の要請にこたえかつ日本国の利益を考慮して、
歯舞諸島及び色丹島を日本国に引き渡すことに同意する。
ただし、これらの諸島は日本国とソヴィエト社会主義共和国連邦との間の平和条約が締結された後に
現実に引き渡されるものとする。
この宣言は
2001年
プーチン大統領と森首相の間で
新生ロシアになっても有効であることを確認しています。
2018年11月14日
日ロ首脳会談がシンガポールで行われ
プーチン大統領と安倍首相の間で
平和条約について集中的に話し合いが行われましたが
ロシア側は2島を返還した場合
日米安保に基づいて
米軍基地が置かれることを強く懸念しており
日米安保の破棄にまで言及したようです。
ロシアにしてみれば
東西ドイツが統一された後
東欧が全部NATOに入るという苦い経験をしているため
この懸念は当然のことでありますが
日本としては日米安保の破棄は絶対にできないため
2島返還も容易なことでないことが分かります。
日本は
ロシアのほかに
竹島をめぐり韓国との間にも領土問題があります。
この領土問題を利用して
中国は日本占領を戦略的に進めようとし
2011年11月にモスクワで
ロシア、韓国に
日本の領土要求を断念させる目的で
「反日統一共同戦線」を作る提案をしています。
さらに
アメリカ国内のロビイストを使い
アメリカの参加も呼び掛けています。
中国は日本を極東の1省にする戦略を持っており
日米安保の破棄、日ロ関係の分断、日韓関係の分断
を基本戦略に外交を進めています。
日本としては
この逆をやって中国を包囲し
内部崩壊させる方向で外交を進めるべきです。
日米安保の堅持、日ロ関係の強化、
日台関係の強化、日印関係の強化
これを基本戦略に外交を展開していけば
習近平の無神論国家は
必ず崩壊するはずです。
韓国には竹島の返還を求めず
「北方領土は我が国固有の領土である。」といって
ロシアに対してだけ4島一括返還を要求することは
戦略的には上策でないと思います。
世界 1 位の天然ガスを埋蔵している
親日のロシアと経済協力を進めていけば
お互いにウインウインの関係を構築できるはずです。
習近平の野望は明白なので
中国に傾倒することなく
日ロ関係の強化を目指した
国益重視の外交戦略を
ポスト安倍さんに望みたいものです。