ヘンリー・フォードから学ぶ
富の形成と教訓についての考察です。
ヘンリー・フォード(1863年~1947年)は
T型フォードを安価で大量生産することに成功し
18年で累計1,500万台以上を生産しました。
これまでの雇用形態を変革し
モータリゼーションの到来を持ち来たらして
世界的な大富豪になった方です。
フォードは
自分の利益よりも
消費者を優先する考えを持った方で
この考えが世界を平和にするという
グローバルな視点の持ち主で
体系的に生産コストを削減し
ビジネス上の技術革新をもたらしています。
自国のみならず世界の主要都市に
フランチャイズシステムを確立し販売網を創りました。
1891年
発明王トーマス・エジソンの会社に技術者として就職し
1896年
4輪自動車の製作に成功した時には
社長のエジソンに励まされ
その後
2台目の自動車も完成させています。
しかし
フォードは起業を目指して
色々と自動車開発を模索し
1908年
一塊で鋳造された4気筒エンジンの開発に成功し
安価で、操作も簡単な
T型フォードを完成させます。
富裕層を対象にした手作り自動車が
3,000ドル~4,000ドルに対して
T型フォードは850ドルで約1/5の価格でした。
フォードはその後も経営改善を続け
シカゴの食肉加工場を見学した時に
流れ作業で牛を解体している作業からヒントを得て
ベルトコンベアを導入した大量生産に成功し
1925年には
290ドルで販売できるようになりました。
自分の利益を優先することなく
消費者の視点で常に考えていると
天上界からのインスピレーションが与えられる
典型的なケースだと思います。
現状に満足することなく
常にイノベーションを求める思考が
成功を生むのです。
成功のヒントは周囲に満ちていますが
それをどのように活かすかは
個人の精神態度が大きく影響します。
利他的な想いで
この世をユートピアにしたいと願っている人は
天上界からの応援を得やすいのです。
消費者だけでなく
自社の従業員に対する
労働環境の改善にも取り組んでいます。
熟練労働者の最低日給を
2.34ドルから5ドルに引き上げ
労働時間を9時間から8時間に減らし
1週間休みなしの労働日数を
週6日間に、1926年には週5日間にしています。
フォードは
従業員も大切な消費者であることを
明確に意識しており
『藁のハンドル』(フォードの自伝)には
「私たちが繁栄しているから、自動車を持てたのではない。
私たちは、自動車を持っているからこそ繁栄しているのである。」
と記述しています。
しかし
フォードの成功にも
陰りが出てきます。
1920年代半ば
時代が豊かになり
経済環境の変化に対応せず
黒一色で単一デザインのT型フォードは
シボレーやクライスラーのライバル会社が
消費者ニーズに対応し
新型の多彩な色を導入した車を販売したため
売り上げが落ち込み始ます。
息子のエドセルが
新しいデザインの車を進言したが
一顧だにせず、自分の信念を曲げなかったこと
1929年の大恐慌が自動車産業にも影響したことで
経営者と労働者が対立し
生産性の低下を招きます。
自分の成功体験から逃れられない
人間の性なのでしょう。
ほとんどの人間は
自分の成功体験に固執し
イノベーションできず
成功が失敗への原因になる事例は
枚挙にいとまがありません。
一代で会社を大きくした
経営者の場合は
特に気を付けなければならない教訓だと思います。
成功の時こそ
有頂天にならず
次の時代に必要なものを考えて
準備しておくことが
組織でも個人でも大切なことなのでしょう。
武漢ウイルスで経済構造が変わる今
次世代に必要な時代のトレンドを見出し
対応できる自分でいられるように
努力していきたいと考えています。
フォードの成功や失敗から学んだ教訓が
皆様のお役に立てば幸いです。