日本の主権についての考察です。
戦後、
旧日米安保条約が
1951年(昭和26年)9月8日に締結され
1960年(昭和35年)1月19日
ワシントンD.C.で締結された条約が
現在の新日米安保条約で
以下に6条までを記載しました。
日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約
日本国及びアメリカ合衆国は、両国の間に伝統的に存在する平和及び友好の関係を強化し、並びに民主主義の諸原則、個人の自由及び法の支配を擁護することを希望し、また、両国の間の一層緊密な経済的協力を促進し、並びにそれぞれの国における経済的安定及び福祉の条件を助長することを希望し、国際連合憲章の目的及び原則に対する信念並びにすべての国民及びすべての政府とともに平和のうちに生きようとする願望を再確認し、両国が国際連合憲章に定める個別的又は集団的自衛の固有の権利を有していることを確認し、両国が極東における国際の平和及び安全の維持に共通の関心を有することを考慮し、相互協力及び安全保障条約を締結することを決意し、よつて、次のとおり協定する。
第一条
締約国は、国際連合憲章に定めるところに従い、それぞれが関係することのある国際紛争を平和的手段によつて国際の平和及び安全並びに正義を危うくしないように解決し、並びにそれぞれの国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎むことを約束する。
締約国は、他の平和愛好国と協同して、国際の平和及び安全を維持する国際連合の任務が一層効果的に遂行されるように国際連合を強化することに努力する。
第二条
締約国は、その自由な諸制度を強化することにより、これらの制度の基礎をなす原則の理解を促進することにより、並びに安定及び福祉の条件を助長することによつて、平和的かつ友好的な国際関係の一層の発展に貢献する。締約国は、その国際経済政策におけるくい違いを除くことに努め、また、両国の間の経済的協力を促進する。
第三条
締約国は、個別的に及び相互に協力して、継続的かつ効果的な自助及び相互援助により、武力攻撃に抵抗するそれぞれの能力を、憲法上の規定に従うことを条件として、維持し発展させる。
第四条
締約国は、この条約の実施に関して随時協議し、また、日本国の安全又は極東における国際の平和及び安全に対する脅威が生じたときはいつでも、いずれか一方の締約国の要請により協議する。
第五条
各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。
前記の武力攻撃及びその結果として執つたすべての措置は、国際連合憲章第五十一条の規定に従つて直ちに国際連合安全保障理事会に報告しなければならない。その措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全を回復し及び維持するために必要な措置を執つたときは、終止しなければならない。
第六条
日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される。
前記の施設及び区域の使用並びに日本国における合衆国軍隊の地位は、千九百五十二年二月二十八日に東京で署名された日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基く行政協定(改正を含む。)に代わる別個の協定及び合意される他の取極により規律される。
以下省略
以上の証拠として、下名の全権委員は、この条約に署名した。
千九百六十年一月十九日にワシントンで、ひとしく正文である日本語及び英語により本書二通を作成した。
日本国のために
岸信介
藤山愛一郎
石井光次郎
足立正
朝海浩一郎
アメリカ合衆国のために
クリスチャン・A・ハーター
ダグラス・マックアーサー二世
J・グレイアム・パースンズ
第六条の
「別個の協定及び合意される他の取極」が
日米地位協定と言われるもので
以下に第三条を記載します。
日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定
第三条
1 合衆国は、施設及び区域内において、それらの設定、運営、警護及び管理のため必要なすべての措置を執ることができる。日本国政府は、施設及び区域の支持、警護及び管理のための合衆国軍隊の施設及び区域への出入の便を図るため、合衆国軍隊の要請があつたとき
は、合同委員会を通ずる両政府間の協議の上で、それらの施設及び区域に隣接し又はそれらの近傍の土地、領水及び空間において、関係法令の範囲内で必要な措置を執るものとする。合衆国も、また、合同委員会を通ずる両政府間の協議の上で前記の目的のため必要な措置を執 ることができる。
2 合衆国は、1に定める措置を、日本国の領域への、領域からの又は領域内の航海、航空、通信又は陸上交通を不必要に妨げるような方法によつては執らないことに同意する。合衆国が使用する電波放射の装置が用いる周波数、電力及びこれらに類する事項に関するすべての問題は、両政府の当局間の取極により解決しなければならない。日本国政府は、合衆国軍隊が必要とする電気通信用電子装置に対する妨害を防止し又は除去するためのすべての合理的な措置を関係法令の範囲内で執るものとする。
3 合衆国軍隊が使用している施設及び区域における作業は、公共の安全に妥当な考慮を払つて行なわなければならない。
この第三条が根拠になって
航空法特例法が成立しています。
日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定及び日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う航空法の特例に関する法律
1 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(以下「合衆国軍協定」という。)第二条又は日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定(以下「国連軍協定」という。)第五条の規定により、合衆国軍隊又は国際連合の軍隊が使用する飛行場及び航空保安施設については、航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第三十八条第一項の規定は、適用しない。
2 合衆国軍協定第五条第一項に規定する合衆国によつて、合衆国のために又は合衆国の管理の下に、公の目的で運航される航空機及び国連軍協定第四条第一項に規定する国際連合の軍隊によつて、同軍隊のために又は同軍隊の管理の下に、同協定の目的を達成するために運航される航空機並びにこれらの航空機に乗り組んでその運航に従事する者については、航空法第十一条、第二十八条第一項及び第二項、第三十四条第二項、第百二十六条第二項、第百二十七条、第百二十八条、第百三十一条、第百三十二条、第百三十二条の二並びに第百三十四条の三(当該者について同条の規定を適用するとしたならば当該者の行う同条に規定する行為に適用されることとなる場合に限る。)の規定は、適用しない。
3 前項の航空機及びその航空機に乗り組んでその運航に従事する者については、航空法第六章の規定は、政令で定めるものを除き、適用しない。
「航空法第六章」とは、航空機の安全な運行について定めた法律で
離着陸する場所、飛行禁止区域、最低高度、制限速度など
航空機が安全に運行するための条文が記載されています。
航空法特例法から横田空域というものが存在し
日本の空域であるにもかかわらず
その空域は米軍が管理し
我が国の自衛隊機も民間機も飛行することはできません。
参考に横田空域を以下に示します。
1都9県にまたがる広大な空域で
我が国の効率的な航空交通を阻害しています。
また、横須賀の海上自衛隊の基地は
米軍の第七艦隊の周りに張り付いている配置になっており
自国の基地とは思えない状況です。
さらに
そこに停泊しているイージス艦の戦闘指揮所にある
コンピューターシステムは
防衛省の司令部より前に
米海軍第七艦隊につながっており
米軍の指揮下にあります。
日本が先の大戦で敗戦し
アメリカ軍を中心とした連合国軍に占領され
日本軍は解体されました。
米ソの冷戦による対立が深まり
1950年に朝鮮戦争が勃発
1951(昭和26)年9月8日
日本の首相である吉田茂は
日本独立を約束した「サンフランシスコ平和条約」に調印しますが
憲法改正はせず軍需景気による経済のみを優先させました。
これが日本の主権国家として分岐点だったように思います。
名宰相と言われても
吉田茂の罪は重いと感じています。
日米安保により
日本がソ連や中国の脅威から守れてきたことは事実です。
しかし、
同盟とは対等の関係にあることを意味していますが
今の日本の自衛隊は
米軍の完全な指揮権下にあり
主権国家と呼べるものではないと思います。
自国の防衛を放棄した国には
安定した未来は望めません。
世界から尊敬されることもないでしょう。
米国が世界の警察を自認し
各地域の紛争に派兵し
世界平和に貢献していること
部分的に認めても
すべて米国が正しいわけではありません。
同盟国であれば
友人として厳しい意見も伝えることが必要です。
私たちが自国の歴史と
現状を正確に理解し
主権国家として
あるべき姿を考えるようになれば
自国の防衛を他国に依存することが
正しい選択でないことに気付くはずです。
主権国家としての日本が新生することを
心から希望しています。
