7月30日、97歳で死去した

李登輝元総統と台湾についての考察です。

 

日本統治時代の台湾で

1923年に生まれ

母語同然に日本語を話せる李登輝さんは

京都帝国大学で学生時代を送り

今の日本人でもなかなか読めない

西田幾多郎の著書を愛読し

日本人よりも日本人的で

戦前の日本の美徳を体現している

親日の哲人政治家です。

 

台湾総督府民政長官だった後藤新平は

アメリカから新渡戸稲造を招き

台湾でサトウキビの普及に従事させ

土木技術者の八田與一は

十年の歳月をかけて

有効貯水量1億5,000万m3の烏山頭ダムを築造しています。

 

新渡戸稲造の「武士道」を読まれ

日本人は

死を覚悟したうえで

自分の生き方を考える。

いつ死んでもよいという覚悟で

生きねばならないと考えた時

李登輝さん自身も

「清く、正しく、誠実に生きるべきである」

という死生観を持っていたと思います。

同時にクリスチャンでもあるので

無神論国家の中国に吸収されることは

断固として望んでいなかったと思います。

 

戦後、台湾が独立できたのは

日本が敗戦したからで

蒋介石の中華民国が

国連の常任理事国になっていました。

終戦の4年後に

蒋介石の国民党軍と

毛沢東の共産党軍の間で内戦が勃発します。
国民党はアメリカからの支援が打ち切られ

共産党軍はソ連から援助を得たため
共産党軍に敗れた蒋介石は

台湾に逃げるしかありませんでした。

 

そこで国が二つに割れたのであって

中華民国が

中華人民共和国の一部であると主張する

習近平の言論には正当性はありません。

 

中華民国(台湾)の正当な流れは

三民主義を唱えた孫文から始まり

蒋介石→蒋経国→李登輝→蔡英文だと思います。

 

台湾は

自由・民主・信仰に裏付けされた国家で

全体主義国家の中国とは

政治体制も経済体制も異なる

別の国家です。

 

6月30日、中国にて「国家安全維持法」が施行され

香港の一国二制度が完全に消滅した今

日本、アメリカ、台湾の同盟が

アジアの安定に寄与するものと思います。

 

戦時下の日本は台湾の統治に関して

搾取などは一切せず

殖産興業に努めていました。

それ故

今でも、高齢の方は日本語を話せますし

親日派が多いのです。

 

1972年田中角栄総理の時に

我が国は

中国との国交を回復すると同時に

台湾との国交を一方的に断絶しています。

これは

とても恥ずかしい行為です。

これまでの中国の行為を見れば

歴史上の愚行としか思えません。

 

そして

菅官房長官は

李登輝さんの葬儀に関して

国交がないために

政府関係者の派遣は予定していない

と述べています。

そうであれば

国交を回復して

堂々と葬儀に参列すべきだと思います。

中国に慮っている自民党に未来はないでしょう。

 

日台の国交回復の一歩となることを祈念しつつ

李登輝さんのご冥福をお祈りいたします。