最近、トラックのボディに書かれたスローガンに目が行きました。

「リサイクルは、地球サイズの思いやり」という文字を背負っていたのは、産業廃棄物収集運搬車。

廃棄食品の横流しの件では、不衛生な環境下で保管されたものもある中、幸いなことに、健康被害の声が上がりませんでした。

ただ、運の良さだけでは片付けられない、解明すべきルートがありました。

異物混入の疑いを受けて、廃棄を委託したカレーチェーン大手から、幾つかの業者の手を通っていた冷凍カツ。

消費者へ食品が渡るまでの流れを見ると、少しでも金になればという強欲さが、リアルに浮かび上がり、この世の闇の部分が見えてきます。

悪質な処理業者は、食の安全を確保する気は全くなく、利益が最優先事項の考え方。

根っこの事実を知っていた人は、違法性の意識はなかったのでしょうか。

愛知県の産業廃棄物処理会社の会長は、「魔が差した」と不正を認めました。

約60品目にも及ぶ横流し事件が注目されることで、食べ物の廃棄量を減らすことにも、関心が広がればと期待しています。

コンビニでアルバイトをしていた時に、消費期限が切れたばかりの弁当などを捨てる惜しさが、内心でいつもありました。

22時からの仕事は8時間。深夜帯を選んだのは、時給が高いからです。

4割を占める非正規労働者が、賃金上昇を目指すには、夜間労働へのシフトが簡単な選択。

1時前には、値引きシールを貼っても売れなかった食品を引き上げます。

その立場を生かして、ただで食べられる、と最初は期待していました。
しかし、現実は見た目に問題ない、弁当をゴミ袋に入れるだけでした。

当時は、食べては駄目と言われただけで、それがどこへ行くかも知らぬまま。
今でも、あらぬ考えが頭をもたげます。

あるコンビニでは、期限切れの弁当を提供している事実があり、生活困窮者には欠かせない支援なのでしょう。
食欲がなくなれば、救いが消えるわけですから。

広い世界では、まともに食べられない人たちがいるのに。
世界中に広がった、もったいないという言葉の発祥の国から、このようなニュースが出るとは、皮肉な思いがするばかりでした。

国内で年間640万トンにも上る、「食品ロス」問題の解決に挑む姿勢が重要です。

我々消費者も、食材を使い切る、期限が近いものを敢えて選び取る、などの家庭での取り組みが大切です。


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横流し問題が発覚しても、カツには罪はありません。別のカレーチェーン店の看板。


「二度と飢えた子どもの顔は見たくない」は、
昨年亡くなった野坂昭如が残した言葉。
戦前・戦中の悲惨な時代を乗り越えた、強靭な作家の願いが浮かびます。