アポロ「私のことを人は
ポイボスと呼ぶ者もいる。
光り輝く者という意味であるから
生前私はさぞや
華々しく活躍したと思うでろうが
実際のアポロは
とても物憂げでいつも
なにかを考えているような神経質な男であったのだ。
兄妹のアテナとはまるで違う
アテナは戦いに次から次へと赴くが
私はそれをみていつも複雑な心境であった。
ゆえに、周りが
アポロとアテナが男女逆であったら
と言っていたのも当然のこと。
戦争はむなしい。
いくら国を守るため
平定するためとはいえ
多くの犠牲が伴う。
そして、私を更に内にはいらせるものがあった。
それは私アポロはゼウスとヘラの本当の子供ではないという噂があった。
ギリシャ神話に残っているように
父ゼウスは多くの女性と仲を結んだ。
それは知っていたが
まさかゼウスとヘラの子供ではないかもしれない
そんな噂は噂にしか過ぎず
一笑に付すべきものだが
当時の幼い私にとってそれは更に内にこもる原因の一つとなった。
私は、ギリシャから見て東の国にうまれた
釈迦という存在をしっているが
彼もまた己の家族関係に悩んだと聞いている。
やはり、そういった
内に入るようなことがないと
私たちでさえ容易に己の中に入ることは出来ない。
私も自分の出生に疑問を感じ、笑わない子になっていった。
これを読んでいるものの中にも
家族関係で悩んでいるもの
或いは他のことで気持ちをそちらに向けているものも多いはず。
しかし、それは単なる人生の小道具なのだ。
そこからどうするか。
辛い苦しいで終わるのか
私のように、死後何千年たっても
異国の人々(日本人のこと)にも名前を知られらるようになるほどの
なにかを残して終わるのか。
私はゼウスとヘラの息子だったから名前が残ったのでもなく
後の世に名を残そうとしたからこうなったのでもない。
当時の人が私を見て
まるで太陽のように光り輝いている
と感想を持つほど
私はうちに向かい
人々を心の面で指導してきた。
悩み苦しんでいるもの。
このアポロを思い出せ。
私もみなと同じ。
あのギリシャの風光明媚なところに住んでいたが
心の中は地獄のようだった。
みなも救われる。
私のように。
内に光明を見いだせ。
そして、人の心に光を灯せ