《秋の葉》
気付けば木の葉は色付いて
それぞれを主張し一つになる
凍てついた風が頬を撫でる頃
冷たさにあおられ舞い上がる
空へとひらひら宝石のように
命はいつかは途切れることも
木の葉はゆめゆめ知らずに踊る
土の一部と化すまで
道一杯に敷き積められた
命の音が耳に届く
気付かれることもなく声達は
白の下に埋もれてしまう
堅く黒いアスファルトが
冷酷に拒絶する
風で上を転がれば
この体を削っていく
木の葉ははらはら時雨のように
降っては止んでを繰り返し
原形をさをさ留(とど)めずめぐる
還る場所にたどり着くまで
舞う姿が美しいのは
ただ生きることに一途だから
落ち還ることも知らずに
恐れることなく散っていくから
*梢が見え出す頃。それは秋の終り。さよならが聞こえるよう*