ミットレレ橋の上で
彫刻みたいな顔をして
川を眺めていた少年の後ろから
通りかかった同い年くらいの少女が言った
「さようなら」
少年は振り向いて「なぜ」と聞く
なぜわかったの
明日にはここを出て二度と戻ってくることはない
そう思っていたからだ
「だって顔に書いてある
さようなら」
でもそのさようならは あうふ・ゔぃだぜーん
ちょっと大人っぽく「また 会いましょう」
少年は少女を見返して
「そうだね またいつか」と言ってみた
眩しい金髪を揺らした少女はまっすぐに
「いいのよ 戻ってくることはない
私もそのうち街を出ていくわ
そうやってみんな大人になるんだわ」
ラインは今も流れているだろう
あのときのラインと何一つ変わらずに