花は咲く
地上に降りた明るい雲のように
そして時には誇らしげに顔を上げ
けれど
花はいつも静かだ
どのような空間に在ろうとも




そして
花は決して時の掟には逆らわない
時がくれば花は散る
風が花を叩かないときにも
花は静かに舞い落ちる
それは吹雪ではない
降り始めたばかりの粉雪のように音もなく

けれど
ただ真っ直ぐに根本に落ちて
土に帰るのを風が悲しめば
風は柔らかに吹いて
小さな吹雪を作るだろう
束の間の時をそこここに舞って
静かに最後の彩りを残すようにと
散ればこそ花と呼ばれめ桜花
散らずば雲の降り立つと見ゆ


