時よ | 不完全な切り紙細工

不完全な切り紙細工

 誰も聴く人がいないのに歌いつづける歌がある
誰も見る人がいないのに踊りつづける踊り手がいる
誰も読む人がいないのに書きつづけられる言葉があって
不完全な切り紙細工を幾つも幾つもつなげていけば
そこに何かの絵が生まれるものと願う鋏がここにある


 


   白とピンクは同じ茎から咲いている 白は色づいてピンクに変わるのだ





     葉は無駄に枯れるのではないと感じる 時を集めた色合いだった







 時よ止まるな
 お前はいつもそのままで美しい

 色づいてくるときも
 枯れて静かに落ちるとき
 晴れわたる日も
 雨の日も
 
 それぞれにふさわしい姿して



 



     雨が勢いを増し庭の紅葉がさわさわと揺れ赤が滲んだ