小さな野原で君を探した
しばらく前から見えなくなっていた君を
どこに行ったのか
呼んでも答えようとしない影みたいに
君は秋の午後
蜻蛉の羽のように薄くなり
やがて光に混じって
見えなくなったのだ
いったい誰が君をそんなに儚く造ったか
自在に自分ひとりでも生きられる生き物を
あたかも昼下がりの微かな草の香りのように
してしまったのは誰
もしかしたら僕たちが君の素肌にふれようと
手を伸ばしたのを
手を伸ばしたのを
そんな習慣を知らない君が嫌がって
鷺草(サギソウ)を濡らした露のレンズの向こうを覗いても
真っ白な背中の後ろ姿さえ消え去っていた
ああ夕闇にまぐれて僕は泣くだろう
君がこのまま戻らなければ
それとも夕月がかかる木の枝に
風に呼ばれた姿して
笑って座っている君に
僕はまた遭うことができるだろうか
クルプンウンクルの遠い愛
霞草(カスミソウ)で編んだレースの服を着た君に

