僕のDaydream Believer | 不完全な切り紙細工

不完全な切り紙細工

 誰も聴く人がいないのに歌いつづける歌がある
誰も見る人がいないのに踊りつづける踊り手がいる
誰も読む人がいないのに書きつづけられる言葉があって
不完全な切り紙細工を幾つも幾つもつなげていけば
そこに何かの絵が生まれるものと願う鋏がここにある


 彼女の歌うような声を聞くときは
 幸せの青い鳥の羽の下
 ずっと隠れていられたらと思ってしまう

 もしかしたら
 こんな朝
 ベッドで君の胸の下に顔埋めたまま眠りこけ
 ああ六時の目覚まし時計なんて永久に鳴らなければいいのにと

 でもやっぱり六時にベルは鳴り
 僕は起き上がらなくてはいけなくて
 目をこすって眠気を追い払う
 剃刀の刃が妙に冷たく
 ぴりぴりと肌を刺す

 さあ
 ジーン
 まだ眠いかい もう起きて

 それがどういうことかわかるだろ
 夢ばかり見て信じこんでいた僕と
 しっかり者で素敵なホームカミング・デイのクイーンには

 ちょっと前まで
 君は僕のこと
 あのアリスの話に出てくる白騎士みたいに
 空想の中に生きている
 ちょっと頼りない奴だと思ってた

 でも今は
 どうしたら僕がどんなに幸せになれるか
 君は知っている

 僕たちの素晴らしい時間は始まって
 ドル一枚も使わないうちに終わるのさ

 ああでもいったいぜんたい僕たちに
 お金なんていくらも要りはしないよね


 さあ
 ジーン
 まだ眠いかい もう起きて

 それがどういうことかわかるだろ
 夢ばかり見て信じこんでいた僕と
 しっかり者で素敵なホームカミング・デイのクイーンには



   (あとは目が完全に覚めるまでリフレイン 笑)




          むかし The Monkees という
          オーディションか何かでメンバー編成しで作ったバンドがあって
          (実は楽器が弾けたのはいつも毛糸の帽子をかぶってた一人だけだったとか)
          その紆余曲折のヒット曲 Daydream Believer

          調べてみたらこの歌の歌詞
          幾つか違うバージョンがあるらしく
          例えば  our good times start and end が
          start to end だったり start then だったり
          まああの歌い方だとどれに聞こえてもいいようだけど
          ずいぶん意味が違ってくるよね
          だいたいジーンも女の子の名前でも男の子の名前でもある
          だからなのか you と I が逆になっているのもあった

          でも歌詞なんてそんなものなのかもしれない
          僕たちは流行歌に僕たちの聴きたい歌詞を聞くからだ

          上は説明好きの僕らしくちょっと勝手なことを付け加え
          なんだか幸せそうな朝の歌にできるかと
          まぁただのイメージで歌詞にもなっていないけど
          僕の話だというわけでもなくて
          The Monkees の時代のあの朝はどんなだったのだろうと
          ちょっと考えていたんだよ

          ちょっと夢見がちな男の子が頭のいい綺麗な女の子に恋をする
          その恋がかなったりかなわず空想で終わったりする
          よくある話なわけで
          だいたいここまで書き加えてsweetに作っても
          やっぱり全部が空想なのかもしれないと思えるのだから
          歌詞は不思議だ

        * だからこれを原曲歌詞の英訳だと思って引用なんかしないでよ!
          でもこういう解釈だってできる歌詞じゃないかと I’ma believer