身体の中で
夏が吠え始める皐月の夜は
愚かな思考を投げ捨てて
裸になれ
冥き月の囚われ人
焔を鎮めるために走らずにはいられない者たちよ
どこまで走っても
終わらぬ夜はお前を離しはしない
どのように
どのように
愛そうと
解き放たれることのない罠に縛られて
夜は冷たい腕でお前を抱き
愛撫し続けずにはいられない
皐月の夜は風のテロル
どこまで走っても
凪がない風がお前を無慈悲に打つだろう
どのように
どのように
愛そうと
皐月の夜は終わらない
身体の芯に燃えくる破滅を
ただ受け入れて
獣になれ
意識が闇の底に堕ちるとも
お前の熱い胸を
夜が手放すことはない