夜の装い | 不完全な切り紙細工

不完全な切り紙細工

 誰も聴く人がいないのに歌いつづける歌がある
誰も見る人がいないのに踊りつづける踊り手がいる
誰も読む人がいないのに書きつづけられる言葉があって
不完全な切り紙細工を幾つも幾つもつなげていけば
そこに何かの絵が生まれるものと願う鋏がここにある






                私は夜に装わされて
                あなたの前に立っていた
                光を浴びて身体が
                闇に浮かび上がるとき
                私は震えながら
                感じとる
                あなたのものになるこの夜に
                光の指先が
                私をゆっくりと染めていく
                そんな化粧もあるのだと







        幽かになぞる
        躰の稜が
        焦れるほどに
        甘く染められてゆく

        他でもない
        貴方の指によって


            

               斜め左上は
               
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