小さな宝石 | 不完全な切り紙細工

不完全な切り紙細工

 誰も聴く人がいないのに歌いつづける歌がある
誰も見る人がいないのに踊りつづける踊り手がいる
誰も読む人がいないのに書きつづけられる言葉があって
不完全な切り紙細工を幾つも幾つもつなげていけば
そこに何かの絵が生まれるものと願う鋏がここにある


 緑の宝石の内側で
 小さな光が笑った
 斜光の奇跡

 そうさ
 そうだとも

 巡りゆく野分の褐色の
 荒野のアンダルシアの真夜中の夢
 こらえきれずに葉から落ちた水滴の
 ただ一瞬の

 お前のような
 美しさ

 いつまでだろうか
 われわれの夢