戦いに勝利して
それゆえに
支配欲がないわけでもない僕は
戦って勝てば勝つほどに
かえって
虚しいと思う
木は風を支配したいだろうか
あの防風林ですら
懐に風を抱いて
和らげるだけだ
幹である
枝である
葉である者よ
鳥は空を支配したいだろうか
この広大な
果てしもない空を
支配とは狭く限られた領域の
せいいっぱいの覇権に過ぎない
翼である
航海者である
自由なる者よ
隔てによって
構成される支配に
君たちははそぐわしくない
所有は虚しい
ただひたすらに
領域を超えて
旅する
それを
そのことだけを
行脚の足と
翔りゆく翼を
そうやって
永遠に所有し得ない
定まり得ない
時間の
明日を
それ以外に
僕は何を望もうか
航時者としての
この僕は