寛永元年(1624年)の頃、京都の東に〝鶴の林〟という墓地が
その噂は有名で、周囲に住む者でさえ夜ともなればそこに近づくど
ある人がこの噂を聞いて「姑獲鳥などという化け物などいるものか
すると、夜の八時ぐらいに、白川という川の方から唐傘くらいの青
彼は、斬り落とした姑獲鳥らしきものに、さらにニ太刀を浴びせて
周囲に松明を灯した人々が恐る恐る近づいて青い光の正体を見ると
諸国百物語 巻五の十七 「岩波文庫版 江戸怪談集」下巻 参照
- 姑獲鳥:妊産婦が子を生む直前に死亡したが、胎児が生き
ている場合に、妊産婦は母としての責任を果たしたいとい う怨念として残り、妖怪となる。子を抱いた姿で夜な夜な 彷徨い歩く(飛ぶ)。「本草網目」では、中国地方にたく さんおり、人の命を狙う。毛を着て鳥の姿となり、毛を脱 いでは女性となるとある。姑獲鳥は好んで夜に蠢いては人 の乳幼児を攫う。
渡部 克弘 図説「日本未確認生物辞典」柏書房刊 1994年発行
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