朝から北摂に行き、退院しました。家を7時前に出て、二時間。ちょっと眠たかったです。
ずいぶん元気がなかったです。いったん家に帰り、シャワーに入れてあげたかったのですが時間的に難しく、直接転院先の病院に向かいました。
それでも途中、私が母親に育ててもらった場所に寄りました。私の故郷の地です。
「ここが前に住んでいた団地やで。」とか
「ここがよく通ったお風呂さんやで」とか
近所で仲良くしていた家の前を通って
「ここが○○さんの家やで」というと
「そしたら私らの家はそこやな」と言います。
市営住宅でしたのでもう開発されて、ありません。
「ここがいつも家まで御用聞きに来てた○○酒店やで」というと
「ああ、ここらへんか。はいはい」と言っていました。
「このあたりが僕がお母さんに育ててもろたとこなんや」というと
「そやな、そやな」と言います。
泣きながら説明しました。
「ここにあった市場に毎日よく買いもの来たなあ」
「ここがお母さんが一番最初に兄ちゃんが生まれた時に住んでたアパートやで」というとうんうんうなづいていました。
母親は兄の夜泣きが激しい時に他の人に迷惑を掛けたらいけないと思って夜中に赤ん坊を抱いて歩いていると警察官に呼び止められたエピソードを話してくれたことがあります。
病院に到着したのは正午ごろでしたが、それまでの間母親はしんどそうでした。口数も少なく、よく目を閉じていました。
病院へ到着しても、あまり反応はなくすぐ横になりました。
私はいったん家に帰って必要なものを整えていきました。
昨日は退院した病院でシャワー浴だったそうですが、ここの病院では一週間に1回だそうです。
私は大きな枕とバケツを持っていきました。看護師さんにもっていってもいいかと尋ねたうえです。
母親の服を脱がすと、全身湿疹だらけです。バケツに湯を組んできてタオルを数枚用意し、背中、胸腹部、腰部を拭きました。脚もです。バケツの湯を取り換えて足湯にしました。その時初めて「気持ちいい」と笑顔になりました。
両足を手で洗いました。
そのあと全身に薬を塗布しました。看護師さんが「足湯良かったねえ」と話しかけます。