母親の腸の具合がおかしくなり始めたのは2年ほど前で、ちょうどコロナワクチン1回目を受けた後。

 

デイサービス先で嘔吐を繰り返したりして明らかに消化器の異常があったのです。また便秘を繰り返したりもし、何度も病院で浣腸してもらいました。

 

A病院には月に一度の定期診察も言っていたのですが、主治医はニコニコして「元気そうやな」というだけで、触診もしませんし、聴診器も当てません。正直言って軽く見られている気がしてそれがなんとも嫌でした。そこで別の病院Bに行ったのですが、そこは急性期病院で、定期的な診察はできないとのことでした。

 

2年前に、ちょっと具合が悪くなりB病院へ行って、そこで胃カメラの検査をしましたがその時は特に異常がなかったので、安心しました。それでも同意書にサインすることにためらいました。鎮静剤でおかしくならないかとかでです。

 

母親はがん家系ですし、息子の私も癌になったのですが95歳までがんの診断はなかったので、私は安心しきっていました。

 

主治医が大腸カメラの検査を勧めてくれるのが本筋だとはいえ、私自身も気づくべきでした。それでも「母親はがんにかからない。」と思い込んでいたので、「カメラを取ってください。」とは言わなかったのです。

 

実は私が腎臓がんになったときは、当初どうもおなかの具合がおかしいと思ってB病院を受診したのですが、レントゲン撮影では異常はなかったので薬だけで処方されかけました。そこで私は「それでもこのおなかの具合のおかしさは今までなかった。」と言い、CTを頼み込んで取ってもらいました。

 

するとステージ1の腎臓がんが見つかりました。あいにくできた部位がよくなかったので右腎全摘出になったのです。

 

母親のことをそこまで慎重になっていれば、私の方から主治医に頼むべきだったのです。そうすればステージ1で内視鏡手術にとどまるか、あるいはポリープ除去だけで終わったのかもしれません。

 

母親に対して申し訳ない気持ちと、激しい後悔がずっと付きまとっています。