誰にでもある誕生日。
わたしはシュウメイギクや萩の花が咲くと 1つ歳を重ねます。
家族はみんな忘れていますが 好きな花に祝ってもらえて
しみじみとした気持ちになります。
夏バテで何もできなかった分 カーテン洗い 本の断捨離 キッチンの掃除
そして庭の草取りと頑張りました。庭の手入れはまだ進行中。終わらない家事です。
ちょっと早いけど、小さな家に紅葉の秋が来ました。
夕焼けをイメージして加工してみましが、ぼろ隠しにもなりました^^。
エアコンの下でビール飲んでアイス食べていた季節が嘘のようです。
水俣病について初めて知ったのは1962年、小学5年生のときでした。
住んでいた鹿児島に近い町での出来事であり、その病気の原因が魚介類にあると報道されたとき、海が繋がっている町では、大人たちが魚屋で「どこの魚?」と聞いて買っていました。身近な問題でしたが、その悲惨さを本当に知ったのは、ユージン・スミスの写真を見たときです。体の動かない我が子を入浴させる母親のやさしさと悲しみに満ちたまなざし。決してもどらない穏やかな生活。
知っているからなかなか読めずにいたこの作品でしたが、読むことが作者への一番の追悼だと思い、手に取りました。
一括りにされがちな患者一人一人に、それぞれの日常や喜びがあり、病気になってからの暮らしにもそれぞれの思いがあることが、作者の愛情とともに伝わってきます。
『先祖さまを大切に扱うて、神々さまを拝んで、人のことは恨まずに、人のすることを喜べちゅうて、暮らしてきた』のにどうしてこんな人生が待っていたのか、答えられる人はいないでしょう。闘って勝ち取りたいものはお金ではなく、以前の暮らし。失われた命。発展の恩恵を受けているからこそ忘れてはいけないことが描かれています。
方言がわかりにくいかもしれませんが、それも含めて素朴に生きてきた人々の思いや言葉の美しさに胸を打たれる作品です。言葉や文の持つ力を感じました。
みんながまっすぐ見ているときは、ななめに見ることも必要。でも、みんなが斜めに見出したら、まっすぐ見ることも大切。流されてみんないっしょじゃ、猫としては楽しみが減ります。
でんでらの (京極夏彦のえほん遠野物語 第二期) 京極 夏彦
はてしない野は、風さえ音もなく吹いているようで『とても寂しい』…。
捨てられる方も捨てる方も、とても切ない…。そんな貧しさにたえながら、遠野の人々は生と死を愛しむ物語を生みだしてきたのですね。
ざしき童子のはなし (宮沢賢治の絵本シリーズ) 岡田千晶
ざしき童子は、きっと子どもたちのそばにいていっしょに遊びたい。いっしょに遊ぶことができなかった子どもの願い…。そんな悲しい気持ちと、いるかもしれないという不思議な気持ちにさせる、淡い色合いの絵がとてもきれいです。北上川の上に広がる満天の星空。夜の空はたくさんのことをやさしく包み込んでいるようです。
地味で貧乏でちょっとさえない雰囲気の女探偵、葉村晶。でも、彼女の人生はかなりハードボイルドなんです。今回も命にかかわるような怪我で入院したり、留置所に入れられたりで、40代の体へのダメージを心配しながら読みました。
晶自身も魅力的ですが、周りの人々の関わり方もおもしろく、何より予期せぬ展開にわたしもじっくりと巻き込まれていきました。
先に読んだ若竹七海さんの本に登場していた仁木悦子さん、初めての作家です。1928年生まれで、しかも病床や車いすの生活の中で推理小説を書いていたとのこと。だから、事件が日常生活の延長のように身近なところで起き、そして、解決するのも平凡に見える主婦や家族なのかと考えるのは短絡的でしょうか。
ただ、情報を得る方法が今のように発達していない時代なので、聞いた話や見たことだけで推理を組み立てていくおもしろさや、謎解きが終わった段階で良しとして、犯人を罰するのはまた別の話、というしっとりとしたところがいいですね。
とてもシンプルな物語。でも、その中をたくさんの時間とたくさんの愛とたくさんの笑顔が流れていきます。
おとうさんの作ってくれたはこぶねに、おとうさんは温かい愛情を乗せてくれました。おばあさんは、そこに喜びと悲しみをたくさん乗せました。はこぶねは人生そのもです。
表紙の絵。窓の外を見つめるおばあさんは、どんなことを思い出しているのでしょう。何を思っているのでしょう。
あの家に暮らす四人の女 三浦 しをん
4人の女性それぞれに迷いも不安もあって、それでも傍からは穏やかな暮らしに見えるところがいいですね。軽い雰囲気で描かれていますが、ストーカー、水難の相、泥棒と、ちょっとゾッとする出来事もあって、今どきを生きていくのは大変。これからもいろいろありそうですが、そのときはまたみんなでいい知恵を出し合えばいいんですよね。のんびり流れる善福寺川のように、ゆっくりと。佐知の独り言をはじめ、しをんさんの表現に感心しながら気持ちよく読みました。わたしも昔は女だけの暮らしに憧れました。今は一人暮らしかな…。
筆者紹介の欄に叙述トリックを駆使した作品…とありました。騙されやすい単細胞のわたしは、素直に騙されることにして、迷子にはならないようていねいに読んでみました。異常な家族愛がもたらした同情の余地のない悲劇。最後に一番まともだと思っていた主人公?が迎えた結末は残念でしたが、彼は母親のしたことに感謝しているでしょうか。それとも、もう余計なことはしないでくれと思っているのでしょうか。樹海の暗い森の中で…。
舞台 西 加奈子
例えばこうやって感想を書くとき、飾らず素直に書こうと思ってはいるのですが、読んでくれる人のことをちょっと意識してしまいます。でも、年齢と経験を重ねて(視野が狭くなって)まあこんなものか、と自分を収めるようになりました。だから、自意識過剰な主人公に対して共感も覚えましたが、疲れるほどあきれもしました。このまま突き進んでいったらどうなるのだろうとかなり心配もしました。最後、ボロボロになって、やっと素直に人に頼ることができてホッとしました。守るものが自分だけじゃなくなればきっともっと変わるはず。
一人旅は大事ですね。








