宮部みゆきさんの『小暮写眞館』読みました。
感想にはネタバレ含みます。
両親がマイホームとして購入したのは築50年の写真館。
高校生の英一は両親のそのノリについていけず、
でも、弟も親友も喜んでいて、ちょっと複雑な気持ちでした。
ある日、写真館が再開したと思い込んだ高校生から、
心霊写真を持ち込まれます。
テーブルの下という不自然な場所に女性の顔が写っているその写真は、
彼女がフリーマーケットで買ったノートのはざまに、
この写真館の封筒に入った状態で挟まっていたそう。
英一は写真が誰のもので、ほんとうに心霊写真なのか、
調べようとします……
YouTubeで心霊動画ばかり見ているへっぽこハンターコトワです。
m(_ _)m
母上が「ちょっと怖い話やから貸したげる」と言って、
貸してくれたお茶の間ミステリー小説です。
どうやら続編がいくつかある作品で、
そのせいでこの小説は序章という感じでした。
もちろん、この高校生が持ち込んだ心霊写真の秘密はケリがつくんですけど、
よくわからないクリフハンガー(次へ続く!という展開)で、
エンディングを迎えてました……
英一に事件は解決したと言われた高校生の表情は、
“口は災いのもと”というタイトルがつきそうな表情だったと書かれてあって……
それってどんな顔さ?
(^_^;)
これに味をしめて、
どんどんそいつが揉めごとを持ち込む……という展開なんだろうか?
┐(´~`;)┌
で、この心霊写真なんですけど、
結局は生き霊の写真で、
該当者の女性に話を聞くことができたりして、解決してまして。
当たり前に“生き霊”って言われて……
僕は、これはなにかの意図があってつくられたもので、
バックグラウンドを調べて、それがなにかわかって解決、
でもちょっとだけわからないことも残ってて、
あれ?そこはひょっとして……ホンモノ?
ぐらいの展開を予想してたんですよ。
だいたいは人間の仕業で、少し不思議なことがある、くらいの。
がっつり生き霊だった。
ちょっとびっくり。
(^_^;)
あと、本の帯とかに“心暖まる”みたいなフレーズもあったんで、
この写真のいわくを解決すると、
ちょっとほっこりするみたいな感じなんだろうとも思ってたんだけど。
怪しい新興宗教にどっぷり浸かった家に嫁に行って、
苦労されたという女性の話で……
え……ぜんぜん心暖まらない……
(^_^;)
ちょっと不思議なものを読みました……
母上、なぜこれを勧めてくれたの……
怖いって、そういう意味?
(;´゚д゚)
というわけで、あまり僕向けの話じゃありませんでした。
良かったところは……
ブログタイトルの言葉なんですけど。
愛想のない不動産屋の事務員が、
自分には霊感みたいなのがあるけど、幽霊なんてもんはいないといって、
英一をバカにするシーンがありまして。
相手がこどもだからと言って軽口をたたく大人が嫌いなもんで、
この人物も全然好きになれないですが、
(でもどうやら続編にも登場する重要人物らしい)
でもこの発言はなんかわかるなと。
霊感ってまあ、幽霊に限ったことじゃないですし。
幽霊は幽霊じゃないかもしれないしね。
罪悪感や想像が見せているかも。
なにか別のものの可能性もある。
大事なのはね、その人がそれを信じて怖いと訴えていることなんですよ。
だから、教会でも、
「幽霊なんていない、気のせいですよ」と言う神父や牧師は二流。
その人が怖いと思っている気持ちに寄り添って落ち着かせる、
それがほんとの宗教の役割なんです。
宗教は怖がらせて高い壺を買わせたり、
ほかの宗教を信じている人たちを攻撃するものだと思ってる連中をいっぱい見ているので、
ほんま、反省してほしい。
そんなの宗教ちゃうんよと思ってうんざりしている、
へっぽこハンターコトワでした。
( -ω-)y─━ =3