差別主義者のつくりかた | へっぽこハンター日記

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新米ハンターのコトワがハンティングした音楽、映画、書物や芸術一般について語ります。

『インフィニティ・プール』観ました。

公開中につき、ネタバレなしでいきます。

 

 

スランプに悩む新人作家ジェームズ(アレクサンダー・スカルスガルド)は、

妻エム(クレオパトラ・コールマン)とともに、

小さな異国の島ラトカのリゾートホテルに滞在。

 

そこで彼の小説のファンだという女性ガビ(ミア・ゴス)とその夫に誘われて、

禁止されているホテル外のビーチに遊びに行きますが、

帰り道で人身事故を起こしてしまいます。

 

現地の法律では人を殺せば即死刑。

ですが、外国人は、クローンによる代替死刑が可能と言われます……

 

 

 

 

ブランドン・クローネンバーグの新作ホラー映画です。

 

またしてもミア・ゴスがすごいターンw

もうしばらく顔見たくないですww

(^_^;)

 

現地の人を殺しても、クローンが死刑になるだけで、

実際はおとがめなし、なので、

タガが外れていく人々を描いています。

 

胸クソ悪かった……

インフィニティ・プールなんやねん……

 

僕は正しい側の人間なので、

いじめっことか差別主義者って、

なにがどうなったらそんな人間になるんだろうなって思ってるんですが、

その内訳というか、成り立ちを見せられたような感じでした。

 

自己肯定感の低い、不満と不安を持った人が、

持ち上げられたり、罪が許されることで、

自分達を特権階級だと思うようになったり、

仲間内のあおりあいで、おふざけがエスカレートしていったり。

 

不気味なもの、不思議なものを求めてこの映画を観に来たんだけど、

「こうやってゲスが生まれるのか…」というイヤなリアリティだけがあったような気がします。

 

ブランドン・クローネンバーグにはもっと突拍子もないものを撮ってほしい、

『アンチヴァイラル』は面白かったのに、

そしてデヴィッド・クローネンバーグの『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』すごかったなーと思いだしたりして、

なんかそれって、

二作めが書けずにスランプに陥り、

出版界の大物の義父の七光りだと罵られてた、

ジェームズの書評みたいになりそうで、

これはよくないなと思ったりもしました。

クリエイターって難しいね。

だから、家族は同じ職業に就かないほうがいいと思う!

 

 

あとね、観光客でいっぱいの京都に住んでいるので、

異国のリゾートで遊んで、現地のカルチャーを楽しむけど

現地の人のことは基本的にバカにしている、

この白人のグループ、

ほんまに気持ち悪く感じてしまって、

複雑な気持ちになりましたね……

 

平素の自分達の暮らしがクソだから、

より低い立場の人を設定しようとする、

それが差別主義者。

 

こんな人間にはなりたくないね!

へっぽこハンターコトワでした!

( 。’ω’)y─┛