紅茶の日と芸術家たちのコミック | へっぽこハンター日記

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新米ハンターのコトワがハンティングした音楽、映画、書物や芸術一般について語ります。

11月1日は紅茶の日。

18世紀、大黒屋光太夫という人物が、ロシアの女帝・エカテリーナ2世のお茶会に招かれた日らしいです。

それで、できればロシアの紅茶を飲みたいと思っていたところ、

書肆喫茶moriさんにあるじゃないか!ロシアの紅茶!!

というわけで、行ってきました。

 

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ロシアの紅茶とジャガイモのピロシキ!

紅茶は渋みが少なく、飲みやすい!

ピロシキふわふわで大変良い香りがしてうまい!!

ヾ(*´∀`*)ノ

 

そして、この日はステフン・クヴェーネランさんの北欧グラフィックノベル『MUNCH』をチョイス。

画家ムンクの生涯を追った伝記的な作品で、

ムンクや周囲の人の発言や手紙の内容などを使って、リアルなムンクを描き出すというもの。

 

あの有名な『叫び』の壮絶な表現は、

心を病んだ彼には世界が実際にああ見えていたらしいというのは以前なにかで読んだのですが、

そんなふうに「彼にはこう見えていたらしい」的な表現がそこここにちりばめられていておもしろかったです。

 

また、作者のクヴェーネランさんとその連れがムンクについて熱く語りあい、

酒に酔っぱらいながらもさらに語り合い、

絵の描かれたであろう場所を訪れるいわゆる“聖地巡礼”をして、

このグラフィックノベルを描いたという顛末もそのまま描かれていて、

絵と同じポーズを現地でとっている写真などもついていて、

オタクには痛いほどわかるアレな仕上がりにもなっておりましたwww

 

作者さんのムンクについての知識量がすごいんだけども、

同じくらいの知識量の連れがいると会話がえらいことになるっていう感じで、

この本を読んだあとの真の感想は、

「君、そんなツレがいてよかったな」でしたwww

 

僕が個人的に好きな『吸血鬼』の絵の背景がわかったのは収穫でしたな。

( ̄ー ̄)ニヤリ

 

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オランダのバーバラ・ストックさんの『ゴッホ 最後の3年』も読ませていただきました。

 

パリから南仏・アルルに引っ越したあたりからのゴッホの創作や生活を描いたグラフィックノベル。

 

僕はゴッホの絵は特別好きというわけではないのですが、

彼にまつわるいろんな話、とりわけ弟テオとのやりとりが好きなので、

この本を手に取ってみました。

 

かわいらしいイラストですが、

精神が不安定なるシーンでは描線が歪んでうずまきがいっぱいになったりして、

表現がユニークでした。

 

ゴッホ目線になっているので、

錯乱や発作のあったところはモンタージュになっていて、

そういうところは淡々としているなと思ったのですが、

でもこの最後の三年が悲惨なだけではないという事実がすごく・・・

じわじわと心にきました・・・

 

ちゃんと病院に行って、療養して、

弟家族に会って、黄色い絵を描く・・・

なんだ、前向きに生きていたじゃないかって思うと、グッとこみあげてくるものがあって・・・

 

ウィレム・デフォーがゴッホを演じる『永遠の門』の公開ももうすぐなので、

これは良い本を見つけたなと思いました!

 

 

楽しい時間をありがとうございました!

次こそはおなかを空かせていって、ボルシチとかいただきたいです!

いろいろ読みたい本がいっぱいあって、

次回お邪魔するのが楽しみだなと思った、

へっぽこハンターコトワでした!

(`・ω・´)ゞ