脇役だってがんばるのです | へっぽこハンター日記

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新米ハンターのコトワがハンティングした音楽、映画、書物や芸術一般について語ります。

『フッテージ・デススパイラル』を観ました。

 

例によってネタバレありです。

ていうか、「れいによって」と打ったら「霊に寄って」と予測変換される俺のPCよゆう・・・

(;^ω^)

 

前作の事件のあと、無人だったオズワルドの家を焼いて始末しようとした副保安官(ジェームズ・ランソン)は、

そこに人が住んでいるのを知ります。

夫の暴力から逃げてきた女性・コートニー(シャニン・ソサモン)と彼女の幼い双子の息子たちでした。

双子の片割れ・ディランはこの家に越してきてから、

夜ごとこどもたちの幽霊に古い恐ろしいフィルムを見せられていました・・・

 

 

 

 


『フッテージ』というと、

古い家の倉庫に8ミリがあって、観てみたら、どこかの家族が全員惨殺されるようすが撮影されていた、というホラー映画です。

 

悪魔を呼び出してしまったこどもが、

その悪魔を喜ばせるために家族を殺して撮影。

幽霊として悪魔にとらわれ、

別の家族のこどもにも同じことをさせ、

悪魔のもとにはこどもの幽霊とその媒介であるフィルムが増えていく・・・という感じ。

 

今回はそんな事件のあった家に隠れ住んでる家族がそのターゲットになります。

隠れ住んでる理由は夫のDVなんですけど、

しかし、逃げてもすぐに見つかってるし・・・

なんか、この奥さんに終始イライラしてしまって。

 

そらDV夫が一番悪いんだけど、いくらでも手はうてると思うんだよ。

特にこの場合、病院にも行ってるからさ。

しかるべきところに訴えることはできるし、

副保安官も言ってたけど、裁判所に接近禁止命令を出してもらうことはできたはず。

でもたぶん今までまわりになんとかしてもらって生きてきて、

自分でなんとかしようっていう気持ちがないんだろうねえ。

 

幽霊のこどものリーダーのマイロに家族に仕返ししろと言われて、

この家の少年・ディランは「ママはなにもしてないんだよ」と訴えると、

マイロは「そう」って返事するの。

 

そう、なにもしてない。

悪いことはしてないかもしれないが、

こどもを守るために、大人ならしなければいけないあれこれもなにも。

それがわからないような人はこどもを持っちゃだめだってしみじみ思った。

 

ディランが断り、

双子のもう片方のザックがこのフィルム撮影を受けちゃうのも、

性格とかもあるんだけど、

日頃から地味に双子の扱いに差をつけていたこの奥さんのせいもあるよな・・・

 

あ、関係ないんだけど、

海外では双子ってどっちが兄とか弟とかあんまり差がないらしいね。

どっちが先に生まれたか公表しないご家族もあるらしい。

そういえばそもそもbrotherとかsisterっていちいちlittleとかelderとかつけなきゃどっちが年上かわからんもんね。

日本はひとことで順番がわかるようになってるの、

家族制度のちがいでしょうか・・・

 

そんなことをぼんやり考えながら観てたんだけど、

それでもとても気に入った点がありまして。

 

それは、この家族を助けようとするのが、ほんとに前作の副保安官だったこと。

 

よくある、あんまり関係性がうすい続編かなって思ってたから、単純にびっくりしたってのもあるし。

 

そんでこの、名前もない、副保安官(前作の事件で州警察を辞めさせられて、現在は私立探偵やってるけど名前がないから副保安官と呼ぶよ!)が、

悪魔やら霊やらには全然造詣が深くないし、

プロでもないし、さらに言えば、彼の命が脅かされているわけでもないのに、

わざわざこの家に来て、

彼なりに事件を調べてくれる。

 

さらにはDV夫とのいざこざで疲れた奥さんを元気づけ、

フィルムとか幽霊とか、双子のもう片方のザックのいやがらせとかで心労の絶えないディランを励ます・・・

 

すんごい冴えない人だし、名前もないのに、

なんかすげーなって思って、

脇役好きの僕としてはほんとにぐっときたね!

だって、前作はイーサン・ホーク主演だよ?

このジェームズ・ランソンさんって誰か知らんが、

よくこの人を次の主人公にしようと思ったなあ!って。

 

ちょうどこれを観終わったころくらいに、

ツイッターで、遠藤憲一さんや寺島進さんたち名脇役がシェアハウスするという、

バイプレーヤー版テラスハウスという謎のドラマ企画の話題を見て、

すんげー気になるけどテラスハウスって・・・え?ってなった、

へっぽこハンターコトワでした!

 

よく知らないんだけど、おっさんどうしの日常愛憎劇を想像して、

ちょっとおびえたよwww