米国の雇用統計で非農業部門雇用者数は14.2万人と予想を下回りました。これを機に米株は大幅下落、米長期金利は4日続落、ドル指数は反発、ドル円は一時141円台に突入しています。

金曜日のメジャー8通貨の内、勝ち組では円が最強通貨となり、それにスイスフラン、米ドル、ユーロと続きました。一方、負け組では豪ドルが最弱通貨となり、それにニュージ―ドル、カナダドル、ポンドと続きました。

金曜日の米ドルは終日一進一退でしたが雇用統計以降買われました。ドルインデックスは101.057から101.188へと反発しました。タイムサイクル的には8/30-9/4の天井圏が終了、9/4-9の底値圏に向かって下落しています。エリオット波動的には、(週足レベルでは)下降C波の下げの波の中の2回目の下降c波にいます。この下降C波は10月末までは続くはずです。一方、ユーロドルはサイクル的には8/29-9/6の底値圏が終了、9/3-10の天井圏に向かって上昇しています。エリオット波動的には(週足レベルでは)上昇D波のなかのx波が昨年10/13に終了、2回目の上昇c波にいます。このc波は10月末までは続くはずです。

金曜日のドル円は雇用統計で一瞬買われる局面もありましたが、結局売られました。金曜日の21:00に144.089円の高土曜日の00:00に141.768円の安値を付けました。ドル円の一日の値幅は232.1ピップスとかなり大きな値幅でした。タイムサイクル的には9/2-11の天井圏が早くも終了して9/10-18の底値圏に向かい始めています。エリオット波動的には(週足レベルでは)4波のなかのa波が昨年2/2に終了、上昇b波も7/10に終了、下降c波がスタートしています。クロス円はすべて下落しました。ドル指数は続落するでしょう。なのでドルスト通貨は買い場探しでしょう。ドル円は短期は買い場探し、中長期的には売り場探しでしょう。

ドル円の動きはFEDと日銀の金融政策の違いによりますが、日米長期金利差の要因も大きいと思われます。金曜日の日米10年金利差は2.852%から2.869%へと5日ぶりに反発しました。日本の10年債金利は0.879%から0.843%へと3日続落しました。一方、米国の10年債金利は3.757%から3.731%へと3日続落しました。金曜日の10年金利とドル円は0.85と強い順相関になっています。またドル指数とドル円の相関も0.87と強い順相関です。10年金利はタイムサイクル的には8/28-9/5の天井圏が終了して9/3-12の底値圏に向かって反落しています。エリオット波動的には(週足レベルでは)22年11月以来続いている下降4波のなかの2回目の下降c波が依然として展開中です。ただ、終了は近いです。

新興国通貨ではトルコ中銀は8/20の決定会合では50.0%へと据え置きでした。マーケットは対ドルでは依然として高値更新中です。対円では7/3の高値から続落中です。現在は4円台前半で取引されています。メキシコ円については、メキシコ中銀が8/8に政策金利を10.75%と0.25%の利下げを決定しました。総選挙で極左のシェインバウム次期大統領が勝ったことでペソが売られています。サイクル的には8/21-9/5の天井圏が終了、8/29-9/11の底値圏に向かって下落しています。エリオット的には長期の上昇波が6/3に終了、長期的ダウントレンドの下降C波がおそらく終了、上昇d波が展開中です。ただ、E波の下げの中にいる可能性も出てきています。ランド円は7/18に南ア中銀が政策金利を7回連続で8.25%で据え置きました。現在7/1の高値から反落中で8円前後で取引されています。ブラジルレアルは8/1の金融政策決定会合で10.5%の据え置きを決定しました。8/5の安値を再びトライ中で25円台前半で取引されています。

金曜日のコモディティ市場ではWTI原油は5日続落して昨年6月以来の安値を更新しました。OPEC+は増産開始を2か月遅らせるようですが効きません。タイムサイクル的には8/29-9/12の天井圏が早くも終了して9/17-27の底値圏に向って続落中です。エリオット的には(週足レベルでは)長期の下降B波が依然として展開中です。金曜日の金は反落しました。日足タイムサイクル的には9/3-9の天井圏が終了して9/6-12の底値圏に向かっています。エリオット波動的には(週足レベルでは)上昇E波が展開中です。上昇E波は年単位の上昇となるでしょう。天然ガスは反発上昇して直近高値をわずかに更新しました。タイムサイクル的には8/28-9/6の底値圏が終了して9/5-13の天井圏に向かって反発しています。エリオット波動的には(週足レベルでは)下降C波の中の最後となる下降5波が展開中です。