金曜日の中国のインフレ率は5ヶ月ぶりの高水準となりました。米株は続伸、米長期金利反落、米ドル指数も反落、ドル円は反落して146円台後半で週を終えました。

金曜日のメジャー8通貨の内、勝ち組では円が最強通貨となり、それにポンド、スイスフランと続きました。一方、負け組では豪ドルが最弱通貨となり、それにニュージ―ドル、カナダドル、米ドル、ユーロと続きました。

金曜日の米ドルは終日方向感なく若干弱含んで推移していました。ドルインデックスは103.236から103.154へと反落しました。タイムサイクル的には7/29-8/7の天井圏が終了、8/7-20の底値圏に向かって下落しています。エリオット波動的には、(週足レベルでは)下降C波の下げの波の中の2回目の下降c波にいます。この下降波は10月末までは続くはずです。一方、ユーロドルはサイクル的には7/31-8/13の底値圏が終了して8/6-20の天井圏に向かっています。エリオット波動的には(週足レベルでは)上昇D波のなかのx波が昨年10/13に終了、2回目の上昇c波がスタートしたところです。このc波は10月末までは続くはずです。

金曜日のドル円は終日弱含んでいました。金曜日の08:00に147.818円の高値をつけ、23:00に146.267円の安値を付けました。ドル円の一日の値幅は155.1ピップスと大きな値幅でした。タイムサイクル的には了、8/7-16の天井圏に向かって反発上昇していますが、終わったかもしれません。その場合は8/13-23の底値圏に向かい始めたことになります。エリオット波動的には(週足レベルでは)4波のなかのa波が昨年2/2に終了、上昇b波も7/10に終了、下降c波がスタートしています。クロス円はすべて下落しました。ドル指数は下落するでしょう。なので、ドルスト通貨は買い場探しでしょう。またドル円は短期は買い場探し、中期的には売り場探しでしょう。

ドル円の動きはFEDと日銀の金融政策の違いによりますが、日米長期金利差の要因も大きいと思われます。金曜日の日米10年金利差は3.156%から3.093%へと反落しました。日本の10年債金利は0.835%から0.851%へと反発しました。一方、米国の10年債金利は3.992%から3.944%へと反落しました。金曜日の10年金利とドル円は0.88と強い順相関になっています。またドル指数とドル円の相関も0.81と強い順相関です。10年金利はタイムサイクル的には7/31-8/8の底値圏が終了、8/6-14の天井圏に向かって上昇し始めました。エリオット的には(週足レベルでは)22年11月以来続いている下降4波のなかの2回目の下降c波が展開中ですが、終了したかもしれません。とすれば5波の上昇でこのまま続伸していく可能性が出てきています。

新興国通貨ではトルコ中銀は7/23の決定会合では50.0%へと据え置きでした。マーケットは対ドルでは依然として高値更新中です。対円では7/3の高値から反落中です。現在は4円台前半で取引されています。メキシコ円については、メキシコ中銀が8/8に政策金利を10.75%と0.25%の利下げを決定しました。総選挙で極左のシェインバウム次期大統領が勝ったことでペソが売られています。サイクル的には8/6-16の天井圏に向かっています。エリオット的には長期の上昇波が6/3に終了、長期的ダウントレンドの下降C波がおそらく終了、上昇のx波あるいは上昇d波が展開中です。ランド円は7/18に南ア中銀が政策金利を7回連続で8.25%で据え置きました。現在7/1の高値から反落中で8円前後で取引されています。ブラジルレアルは8/1の金融政策決定会合で10.5%の据え置きを決定しました。8/5の安値から反発して26円台ミドルまで反発中です。

金曜日のコモディティ市場ではWTI原油は4日連騰しました。タイムサイクル的には7/30-8/6の底値圏が終了、8/6-22の天井圏に向かって反発上昇しています。エリオット的には(週足レベルでは)長期の下降B波が依然として展開中です。金曜日の金は反発しました。日足タイムサイクル的には8/5-14の底値圏に向かっていますが、終わったかもしれません。その場合は8/12-21の天井圏に向かって反発上昇していることになります。エリオット波動的には(週足レベルでは)上昇E波が展開中です。上昇E波は年単位の上昇となるでしょう。天然ガスは4日続伸しています。タイムサイクル的には8/16-24の天井圏に向かって反発しています。エリオット波動的には(週足レベルでは)下降C波の中の最後となる下降5波が展開中です。