米国消費者物価CPI3%と1年ぶりの低水準となりました。また予想3.1%以下でした。これを受け、米長期金利が大きく下落、米株はダウを除いて反落しました。ドル指数も続落、ドル円はCPI発表直後から157円台前半まで一気に4円以上も下げました。

昨日のメジャー8通貨の内、勝ち組では円が断トツの最強通貨となり、それにスイスフラン、ポンドと続きました。一方、負け組ではカナダドルが最弱通貨となり、それに米ドル、ニュージ―ドル、豪ドル、ユーロと続きました。

昨日の米ドルは米国CPI直後から大きく売られました。ドルインデックスは104.984から104.462へと大きく続落して1か月ぶりの安値を付けました。タイムサイクル的には7/5-16の底値圏に向かっています。エリオット波動的には、(週足レベルでは)24年6月から下降C波の下げの波の2回目の下降b波が始まったところです。一方、ユーロドルはサイクル的には7/3-11の天井圏に向かっています。本日は7/9-19の底値圏に向った反落があるでしょう。エリオット波動的には(週足レベルでは)上昇D波のなかのx波が昨年10/13に終了、2回目の上昇c波がスタートし始めたところです。

昨日のドル円はCPI発表後暴落しました。昨日の16:00に161.762円の高値をつけ、22:00に157.428円の高値を付けました。ドル円の一日の値幅は433.4ピップスと極端に大きな値幅でした。タイムサイクル的には7/10-17の天井圏が早くも終了して7/18-26の底値圏に向かって下落し始めています。エリオット波動的には(週足レベルでは)4波のなかのa波が昨年2/2に終了、上昇b波が展開中です。クロス円はすべて下落しました。本日のドル指数は続落するでしょう。なので、ドルスト通貨は買い場探しでしょう。またドル円は短期上昇するかもしれませんがピークは近いです。

ドル円の動きはFEDと日銀の金融政策の違いによりますが、日米長期金利差の要因も大きいと思われます。昨日の日米10年金利差は3.203%から3.135%へと大きく続落、昨年5月以来の安値を付けています。日本の10年債金利は1.085%から1.079%へと高値反落しました。一方、米国の10年債金利は4.288%から4.214%へと大きく続落、今年3月以来の安値を更新しています。昨日の10年金利とドル円は0.73と強い順相関になっています。またドル指数とドル円の相関はなくなってきました。10年金利はタイムサイクル的には7/5-12の天井圏が終って7/10-18の底値圏に向って続落となるでしょう。エリオット的には(週足レベルでは)22年11月以来続いている下降4波のなかの2回目の上昇b波が依然として継続中です。

新興国通貨ではトルコ中銀は6/27の決定会合では50.0%へと据え置きでした。マーケットは対ドルでは再び高値トライ中です。対円では急落しました。現在は4円台後半で取引されています。メキシコ円については、メキシコ中銀が6/27に政策金利を11.00%と現状維持としました。総選挙で極左のシェインバウム次期大統領が勝ったことでペソが売られています。サイクル的には7/8-12の天井圏が終了、7/11-17の底値圏に向かっています。エリオット的には長期の上昇波が終了、長期的ダウントレンドの最初の下げのA波が終了、現在調整B波が展開中です。ランド円は5/30に南ア中銀が政策金利を6回連続で8.25%で据え置きました。現在高値更新中で8円台後半で取引されています。ブラジルレアルは6/19の金融政策決定会合で10.5%の据え置きを決定しました。29円台前半まで反落しています。

昨日のコモディティ市場ではWTI原油は反発しました。タイムサイクル的には7/11-23の底値圏に向かって反落し始めました。エリオット的には(週足レベルでは)長期の下降B波が1/17に終了、上昇C波がスタートしています。昨日の金は大きく上昇、7/11-22の天井圏に向かっています。日足タイムサイクル的には7/4-15の底値圏が終了、7/11-22の天井圏に向かい始めました。エリオット波動的には(週足レベルでは)上昇E波が展開中です。上昇E波は年単位の上昇となるでしょう。天然ガスは続落しました。タイムサイクル的には6/27-7/10の天井圏が終了して7/9-19の底値圏に向かって続落しています。エリオット波動的には(週足レベルでは)下降C波が4/25に終了、新たな上昇D波に入ったようです。
 

☆ 昨日のYouTube動画は米国ダウとポンド円でした。