ECBが約5年ぶりに利下げ0.25%を決定しました。米株は雇用統計待ちで横ばいでした。米長期金利は反発、米ドル指数は反落、ドル円は行ってこいで155円台ミドルで取引されています。

昨日のメジャー8通貨の内、勝ち組ではスイスフランが最強通貨となり、それに豪ドル、円、ユーロと続きました。一方、負け組では米ドルが最弱通貨となり、それにポンド、カナダドル、ニュージードルと続きました。

昨日の米ドルは終日弱含んでいました。ドルインデックスは104.293から104.111へと反落しました。タイムサイクル的には5/30-6/11の底値圏がそろそろ終了して6/6-20の天井圏に向かうはずです。エリオット波動的には、(週足レベルでは)22年10月末から下降C波の下げの波にいますが、23年11月1日にx波が終了、2回目の上昇b波が依然として展開中のようです。一方、ユーロドルはサイクル的には5/28-6/6の天井圏が終了して6/3-13の底値圏に向って反落し始めています。エリオット波動的には(週足レベルでは)上昇D波のなかのx波が昨年10/13に終了、2回目の下降b波が展開中です。

昨日のドル円はロンドン時間までは上昇し、ニューヨーク時間に売られました。昨日の10:00に155.356円の安値をつけ、22:00に156.448円の安値を付けました。ドル円の一日の値幅は109.2ピップスと比較的大きな値幅でした。タイムサイクル的には6/5-13の天井圏に向かい始めたようです。エリオット波動的には(週足レベルでは)4波のなかのa波が昨年2/2に終了、上昇b波が展開中です。クロス円はまちまちでした。本日のドル指数は反発上昇するでしょう。なので、ドルスト通貨は売り場探しでしょう。またドル円は中期的には下げを待って買い場探しでしょう。

ドル円の動きはFEDと日銀の金融政策の違いによりますが、日米長期金利差の要因も大きいと思われます。昨日の日米10年金利差は3.268%から3.331%へと6日ぶりに反発しました。日本の10年債金利は1.009%から0.958%へと下落しました。一方、米国の10年債金利は4.277%から4.289%へと6日ぶりに反発しました。昨日の10年金利とドル円の相関係数は0.79と強い順相関になっています。またドル指数とドル円の相関値は0.48へと順相関に戻っています。10年金利はタイムサイクル的には(サイクル入れ替えました)6/4-12の底値圏に向って続落するはずです。エリオット的には(週足レベルでは)22年11月以来続いている下降4波のなかの2回目の上昇b波が依然として継続中です。

新興国通貨ではトルコ中銀は5/23の決定会合では50.0%へと据え置きでした。マーケットは対ドルでは高値で膠着状態から反落気味です。対円では最安値から反発気味です。現在は4円台後半で取引されています。メキシコ円については、メキシコ中銀が5/9に政策金利を11.00%と現状維持としました。サイクル的には5/29-6/10の底値圏に向かっています。エリオット的には昨年8/30に上昇E波が終了、ランニングコレクションのF波が進行中です。ランド円は5/30に南ア中銀が政策金利を6回連続で8.25%で据え置きました。現在8円台前半で取引されています。ブラジルレアルは5/8の金融政策決定会合で10.5%へと0.25%の利下げを決定しました。29円台ミドルで取引されています。

昨日のコモディティ市場では、WTI原油は続伸しました。タイムサイクル的には6/6-19の底値圏に向かっています。エリオット的には(週足レベルでは)長期の下降B波が1/17に終了、上昇C波がスタートしています。昨日の金は続伸しています。日足タイムサイクル的には5/30-6/6の底値圏が終了、6/4-13の天井圏に向っています。エリオット波動的には(週足レベルでは)上昇E波の最初の調整波が終了、つなぎの下降x波が進行中です。上昇E波は年単位の上昇となるでしょう。天然ガスは反落しました。タイムサイクル的には5/27-6/4の天井圏が終了、6/3-12の底値圏に向って反落して行くでしょう。ただし、すでにこの底値圏が終了した可能性もあります。その場合は6/11-20の天井圏に向かい始めたことになります。エリオット波動的には(週足レベルでは)一昨年11月の高値から続いていたA波が昨年4/14に終了、上昇B波も昨年10/31に終了して下降C波にいましたが、新たな上昇波に入ったようです。
 

☆ 昨日のユーチューブ動画はエヌビディアとポンド円でした。