チャンスがずっと繰り返していた肺炎


毎月40℃以上の高熱が出て

鼻水もお咳も止まらず

呼吸困難になるのを1年半もの間、ずっと繰り返していた


この1年半で薬剤耐性にもなってしまって

使える抗生物質は3種類しかなくなった



そんな中で昨年末、ARDSになるかという細菌性肺炎からの呼吸困難


その時に紹介とはいえ

チアノーゼも出だした状態で、飛び込み同然で診て下さったのが


奥沢すばる動物病院・宮 直人院長


昨年開院するまでは、先生も奥様も

世田谷にあるTRVA動物救急医療センターに勤務されていた
先生方には『奇跡的』と言われるチャンスの復活だったけれど


先生がTRVAの先生と毎日連絡を取って、綿密な治療をして下さったからだと思っている



呼吸器疾患があるチャンスにとって、呼吸器に強い先生というのも運命の出会いだった

宮先生とTRVA動物救急医療センターの副院長の塗木先生は大学時代からの同級生


お2人と宮先生の奥様

3人のドクターが、いつもチャンスの治療を話しあって下さっていた



この先生方に出会うまでの1年半の病気との闘いを埋めるかの様に

チャンスは昨年末の復活から4ヶ月間


一度も熱を出す事もなく
呼吸困難になる事もなく

穏やかな毎日を過ごす事が出来た

診察が終わった後も、後脚の関節炎のチェックをして下さったり…




宮先生に診て頂いてから

何故ただの一度も熱も肺炎もなかったのか?

ずっと疑問に思っていたその事を聞いてみた



『飼い主さんから過去の治療やお薬を聞いて

チャンスにはどのお薬が合うのか考えただけですよ


鼻水のお薬、気管支のお薬…

色々分けて様子を見て、どれがチャンスに良いのか?


以前の先生が使ったお薬から

どれがダメでどれが良いか…

それが僕にとってわかりやすかっただけです』



1年半も苦しんだチャンスは宮先生によって

お薬の種類は増えても、個々の量は少なく細分化されたことによって


鼻水やお咳はずっと軽く

発熱や肺炎は全くない凪の状態で


年間で一番厳しい状態の冬を乗り切った

楽に過ごせたと言っても過言ではない

抱っこ怪獣のチャンスだから、治療が終わっても必ず抱っこして下さった先生


鼻水も拭いて下さるし、お洋服まで着せて下さる優しい先生だから

チャンスも安心しきっていた


いや…チャンスの入院中に

他のわんこ達の様子を見ていたら、先生が大好きな子が多い




いつも診察の時に新しい病気や今後考えられる病気があると


ホワイトボードを使って飼い主にも理解が出来るように、わかりやすい説明
ただ病気の説明だけでなく
チャンスはこの状態だから、今後こうなる事も考えられる…


一般的な説明で終わる事なく

『目の前にいる子がどうであるか』を診て下さるから


たくさんの病気を抱えていたチャンスでも

凪の状態がこんなに長く続いたと思っている

医学的で素人に難しい事は、飼い主がわかりやすい様に工夫しての説明も有り難かった


ただ先生にお任せするだけでなく、飼い主も理解して一緒に闘える様にして下さった



朝7:30から診察しているので

調子が下降気味の時は出勤前にお預けして

日帰り入院でしっかり診て頂いたのもとても大きかった



院内散歩もさせて下さって

チャンスは『病院』という感覚はなかったんじゃないかな?
お散歩中、看護師さんも先生も
鼻水も拭いて下さるし、お家にいる時と変わらないからストレスとは無縁だった




今回の直接的な原因は急性腎不全だった


でも、急性腎機能障害だけであれば何とかなったであろうチャンス…


最初の段階から先生は『肺炎を併発』する事がチャンスの命取りになると仰っていた


その不安が的中しての肺炎だったけれど

先生の頭の中には

良い青写真だけじゃなく、最悪のパターンも常にあって私達へも最初から知らされていた



肺炎からのARDSの回避も

急性腎機能障害が腎不全になってからも


チャンスが頑張っただけでなく

先生があらゆる可能性を考えて治療をして下さったお陰で、10日間も頑張ってくれた


そして、最後まで腎不全や腎性脳炎の症状を発症する事はなかった


一時帰宅した時の静脈点滴、万が一の発作に備えてのお薬や処置も


ここまで考えた上で『おうちりょく』にも可能性を見出そうとして下さった先生

毎日の検査だけでなく、チャンスにとっての不安要素は直ぐに外注検査に出して下さった


全ての細菌検査は陰性…


今回の急性腎機能障害は

やはり自己免疫性疾患が暴れ出した結果だった



自己免疫性疾患・天疱瘡という皮膚の病気だけの時は


痒い痛いがあっても直接的な命の危機にはならなかった


今回、急性期の腎機能障害が慢性になったであろう時に先生は


『透析という方法もありますが…

天疱瘡のチャンスには勧められません』



助けるだけじゃない

家族が望んでいる『苦しまない為の治療』を先生は忘れずに助言して下さった

先生の奥様と話して涙が出た事…

『チャンちゃんは年末に復活してから、4ヶ月弱でしたか…元気で過ごしてくれましたね


私達人間にとっては4ヶ月弱だけど、チャンちゃんにとっては1年なんですよ


あの奇跡の復活から1年も元気に過ごせた事は


チャンちゃんにとって大きな素敵な1年だったと思いますよ』



そっか…私達には4ヶ月弱だったけど

チャンスには1年間だったのか……


復活したチャンスと季節を一巡したかったけど…

そう考えると

あと4年は大変だったかもしれないね

先生方にもたくさんの愛情を頂いたから
チャンスの最後の1年は苦しくなく、本当に幸せだったんだろうね


宮先生に出会うまで

チャンスも苦しんできたし、私達も病院選びに悩んだ日々だった


たくさんの病気があると、新しい病院を探して行く事もハードルが高かった


単純な治療すら出来ないチャンスを、面倒がらずに知恵の輪をほどくように

1つずつ根気強く治療して下さった先生

慢性的な病気に使うお薬と自己免疫性疾患の天疱瘡の状態の関係は、毎週iPadに保存して観察


アジソン病を発症した時も

これ以上チャンスに負荷がかからない様に

他の病気に影響が出ない様に


お薬が増えたのにも関わらず乗り切れた
チャンスは本当に頑張り屋さんだったけど
宮先生に出会えたから
最後の最後まで奇跡を起こしてくれたんだね



10日間病院に泊まり込みして下さった先生

赤ちゃんがいるのに、先生と交代でチャンスを診て下さった先生の奥様


命と向き合うって簡単に言うけれど

大変な事がたくさんあるのに

最後までチャンスの全てを見届けて下さって


チャンスもお母さんも本当に幸せだったね



生きる事がどんなに大変で

どんなに嬉しく有難く幸せな事なのか


先生に出会えたからそう思えるんだよね



先生に挨拶するのを忘れちゃったから

自然蘇生して戻ってきたり

最後にしっかり起き上がって先生やお母さんのお顔を見たり


チャンスも宮先生だから

ビックリする様な事ばかりしてから旅立ってくれたんでしょう❓
奥沢すばる動物病院の『奥沢レター』

チャンスが入院前に発行された4月号は

先生が一番お気に入りの、チャンスの鼻水の写真が掲載されてたよ(笑)



病院に行って、まだチャンスが院内散歩している気がしてね…


『チャンスそこら辺にいそうですね』


涙でグシャグシャのお母さんに

奥様が箱ティッシュを渡して下さった隣で


『あー、今日は来てないですねぇ

まぁそのうちチャンさんは院内ウロウロしに来ると思いますよ

だからお母さんも辛くなかったら、いつでも遊びに来て下さいね』


先生は普段通りの顔でそう仰ってた‼️


うん、チャンス〜〜!

院内散歩に行く時は、お母さんにも教えてくれないとダメだからねっ笑い泣き
チャンス、先生に診て頂いて幸せだったね


チャンスのかかりつけは

奥沢すばる動物病院だからね‼️

もし…お空で何かあっても

迷わずにここに来るんだよおねがい



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