水出し玉露そして、「まあ本物のお茶はどういれても、と付け加えた。それなりのおいしさは必ず出してくれますがね」後年、あの時のお茶は「水出し玉露」であることが分かった。そして主が使った水は富士山の湧水であったことも分かった。いずれも竹茗堂の従業員から偶然聞いたことである。何故か、主はそれらのことを口にしなかった、「水出し茶」の宿命かもしれないさらに数年後、同じ静岡市の中心街の料亭でもう一度、「水出し茶」に出合った。