私が今の職場で働き始めたのは11月の最初の頃。
初めて売り場を見渡したとき、目に見えるホコリがうようよ転がり、商品を置く陳列棚はホコリで真っ白だった。
誰も気にならないのがイギリス。
これを客または偉いさんが来て指摘されて、初めて1回限りやる。
それは決して定期的習慣にはならない不思議を持つのがイギリス流である。
怒られたらやる、怒られなければ限界を超えてもやらん。

最近、毎週末、必ず客からクレームが来ている。
スタッフが無愛想すぎる、または全く客を助けようとしない…である。
愛想よくしましょう‼️とアルバイトらに告げたとて、イギリスの大人のスタッフさえ、あんな無愛想である。
それを若いアルバイトに求めて、果たしてやれるのか…
愛想のよい人は感動するほど良いが、無愛想なのはつり銭を投げてよこし「サンキュー」も「バーイ」もない。

先週、うちの店の系列店に手伝いに行った。
うちのマネージャーから頼まれた。
その系列店は在庫室が足の踏み場もないほど乱れており、私が在庫をどうやって綺麗に畳み、保管、管理しているのか、また毎日届く200点程の入荷商品のスペースをどうやって作っていくのかなどを見せて欲しいという内容だった。
マネージャーから「行ったら分かるけど、ビビるで」と言われていた。
マジで引いた。

在庫が緊急避難扉さえふさぎ、足の踏み場もなく、皆が踏んで放置したままの割れたハンガーが散乱、落ちている売り物は拾わず放置、ホコリ、ゴミ、食べかす、棚に商品を乗せすぎて落ちかけている棚…廃墟かと思った。
これを放置できる人間に、在庫室の商品をどう綺麗に畳む、片付ける等、正直意味があるのか…通じるのだろうかと思った。
一応6時間ほど滞在して見せたが、あれは毎日継続しなければならない。

そして先日、系列店のマネージャーからうちのマネージャーに、私を1か月でよいから貸して欲しいという打診があった。
系列店のマネージャーの方が立場が上であるが、うちのマネージャーは私を絶対に外には貸したくない。
二つ返事で断った。

ほらな…貸してということは、私に全部やって欲しいからである。
自分達でやる気などないからである。
6時間見せて伝わったのは、ああ…この人に来てもらったら片付くやん…そういうことである。

絶対嫌である。
しかし今、その系列店のマネージャーが本社の採用担当に私をシェアするよう要請しているらしいが、この厚かましいイギリス他人任せ片付け制度を受けるつもりは勿論ない。
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