毎朝、娘が6:50から朝食を食べるので、私は娘とニュースを見ながら朝食を共にする。
イギリス人の異様なまでの盛り上がりを見せるダーツ大会のあまりに真剣な滑稽さに、思わず爆笑してみたり、天気予報でスコットランドのある地域はマイナス14度になりますと聞けば「寒すぎやん!」と突っ込んだりして楽しい。

そんな中、水曜日と木曜日に連日でとある事件の続報が流れた。
それはカーライルのあるカンブリア州において数年前、当時10代の女の子が「強姦された」と虚偽の発言をネットで配信、また自虐行為で我が身を傷付け警察の調べを受けた。
それにより実名をあげられた男性らは人生を狂わせられた。
しかし、調べていくうちに虚言であることが発覚していくというニュースである。

ニュース内で「詳しい事件の真相はBBCのドキュメンタリー番組で見れます」とキャスターが言った。
木曜日の夕飯後、娘から「ドキュメンタリー番組を見たいんやけど」と言われた。
強姦された虚偽の発言内には、13歳の娘には相応しくない内容があるだろうと予想できたが、知るに意味のある内容であると判断し、一緒に見ることにした。

全て見終わり、娘が「注目されたかったからといって、無実の人の人生狂わせて…酷いな…」と言った。
それだけだったが、見て良かったと思う。

虚言の始まりは両親の離婚と、父親に会えない事、母親と暮らす家に居場所がないことによる夜中の徘徊と家出…だとニュースで言っていた。

週末、職場で同僚とこの話になったら、同僚は「私の妹も実は高校の時に同級生から強姦されたと虚偽の証言をして問題になったことある」と聞かされた。
同僚の家庭は父親が勝手に一夫多妻制で暮らしているアル中で、働いていない上に酒を飲んで暴れるのに外に家庭を持てた。
また同僚の祖母もアル中、母親は同級生の父親と不倫の末に再婚…それが理由で近所や学校、同級生らから壮絶な嫌がらせを何年も受ける環境にあった。
同僚は「私は強かった。強くなくては…妹と弟のために…と気を緩ませなかった。けど妹は寂しくて辛かったんやと思う。だから優しくされたくて、心配されたくて虚言したと思う」と言った。

私は同僚の母親と同じ年代である。
前の職場で私は何だか気になる子で、徹底的について教えた。
それから仲良しになり、今は私の上司として共に助けあっている。

虚言の罪…
少女は8年半もの時間を刑務所で過ごす事になった。
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