今日はいよいよ私の職場のマネージャー(私は店長とこころの中で呼んでいる)が退職する日であった。
昨日は店長と親しいスタッフだけのお別れ会があり、来月は過去にここで勤めたスタッフ100人近くが集まる盛大なお別れ会がある。
勿論、昨夜のお別れ会に行ってきた。

そこそこ店長が酔った頃、アルバイト達の採用についての話題になった。
1人のスタッフが「店長に前々から聞きたかってんけど、何で凄く仕事が出来る子とそうでない子が入り混じってるの?面接では仕事が出来ると思って採用して、アカンかったって事?」と聞いた。

店長は「私は1年に1人、善意の子供を採用する事にしてんねん。その意味は、その子の背景に色んな物が見えて色んな事があり、とてもじゃないが接客なんて出来そうにない、なのに接客に応募してきたのは自分を変えたい、そう思ったからだろう。ならば駄目と分かっていてもチャンスを与えたい、もしかしたらこれがチャンスになって社会に羽ばたいて行けるかも知れない、そういう子を私の中で善意の子と呼んでいて、その子が年1で増えるから、仕事の出来るあんたらには大変やと思うわ」と言い笑った。

店長は「人は見かけで切ったらアカン。裏切られた時に切れば良い。必ず良さがあるはず」そう言った。
私を採用してくれたのも、この「善意」だったと確信した。

今日、店長は昼で終了。
私も昼で仕事は終了。
朝から冗談を言い笑いながら「何か実感ないねー」なんて話していたが、いざ時間になると涙が溢れて止まらなかった。
朝から決めていた言葉、「私を採用してくれて本当に有難うございます。私にチャンスを下さって本当に感謝しています。私がここで働き始め、私は初めてイギリスで働く事も楽しいと思えた。ここに暮らしキャリアを積む事も悪くないなと、あなたがいたからそう思えた。いつかあなたのような上司になりたい」と伝えた。

イギリス生活は色々あるけれど、今日はすがすがしく泣けた。
明日からまた頑張るのである。
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