義母の庭のビニールハウスで育てていたしその葉が、遂に終盤を迎えた。
実がなり始めていたので、全ての葉を収穫し、植木鉢も綺麗に洗い、「サラバ紫蘇。また来年会おうぞ」と語りかけていた私は、ふと考えた。
しその実を収穫し、塩漬けにしてみようか・・・と。
そこで私は再び葉のない茎をいじり始めたのであるが、それを見ていた義母がタバコをプカーっと吹かしながら私に言った。
「何すんの、ソレ?」と。

「塩漬けにするんです」と答えた私に、義母の眉は動いた。
「食べる?」と義母は言い、「あなたの国は何でも食べるのね。それ食べるのアナタだけ?それとも国民が?」と聞いた。
国民比率は知らんけども・・

義母は2本目のタバコを空に向かって吹かしながら「そういえば、私の母親が日本人を嫌ってたわ。あなた達、チャウチャウ犬も食べるでしょ?うちの母、チャウチャウを2匹買ってたから、こんな可愛い犬をどうして食べれるのかって、心底軽蔑してた」と言った。
それは定番の答え・・・中国人ですがな・・私ら違いますがな・・
義母に「ああ、中国人がね。昔でしょう。もう今は食べてへんと思いますよ。これだけ食べ物が世にあって、間違いなく都市部は食べてないと思います地方は知りませんけども・・もう犬は無いでしょう・・」と日本人ではないよアピールをしてみるも、「ああ、その辺の人でしょ」と義母は流す。
そこ聞けー!!しかと聞いとけー!!


大葉は今年も私をホームシックから救ってくれた、賢い野菜なのである。

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