一昨日、職場の休憩室で店長と副店長、そして私の3人が同時にランチを取っていた時の事。
店長がEU離脱か否かの話題を持ち出した。
店長は「すべきではない」派。
副店長は「よう分からん」派。

副店長は「移民が増えすぎる事により、私らの税金を彼らに取られてしまうなら、これ以上の移民を増やしたくない。でも、あなたも移民でしょ?まあ、でもあなたは仕事してるから、私達の税金で暮らしてるわけじゃないけど・・」と私に言った。

出た・・このひとくくりの「移民」認識。
移民か否かと言われれば、移民である私。
しかし、EUから来た移民では無く、結婚により他国から来たという移民であるが、時にイギリス人達はそこの区別が付いていない人がいる。

この10年、何度言われてきたか知れない。
「この国に出稼ぎか?」と。
日本がどんな貧しい国だと思われているのか不思議だったが、EUはアジアもどこもかしこも全て含まれていると思っているのか、それともイギリスで働く外国人は全てが「出稼ぎ」なのだろうか。

私がイギリスで初めて出来た友達はポーランド人だった。
ポーランドでは新聞記者をやっていたが、イギリスで働く方が賃金もはるかに高く、しかも同性愛者である彼女にしてみれば、堂々と暮らせる事もあり、イギリスに来たのだと言う。
高級老人ホームで清掃の掃除をしていた友人は、一部の人達から「金を稼がしてやっている」と言われるのだと言っていた。
しかし主な仕事は汚物の処理である。
自分の給料から家賃と食費を支払い生活していたが、やはり他国から来る人間は「私らの国のお金を喰い尽くしに来ている」「そのせいで、私らの仕事が無くなっているのだ」と思っている人も、わずかながらいるのでる。

店長はこの辺よく分かっている人で、私がこんな話をすると「せやけどアンタが採用されて、他の59人のイギリス人が面接に落ちたのは、その能力に差があったからやで。移民が仕事を取って行くと言うのは大きな間違い。意欲と能力があれば採用されるし、そうでなければアカンもんは、アカン。気にせんでエエ」と言った。

イギリスの大都市など、人口が多く集まっている場所ではこの移民問題が死活問題になっているのか、それは知る由もないが、少なくともこの田舎カーライルで「外国人よ、国に帰れ!」と言うのは無知と勘違いにもほどがあると、私は思っている。
職安に行けば腐るほど仕事はあり、それを選り好みしているのか面接に落ちるのか、はたまた仕事を見つける意欲も無い人がいるのか知らんが、外国人が仕事を奪っていくというのは、違い過ぎる気がする。

来週はいよいよ国民投票なり。

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