義母が来週の水曜に手術を受ける事になった。
これを受け、長男夫婦(私の旦那の一番上の兄夫婦)が珍しく義父母宅にやってきた。

義兄夫婦は、車や家、家の改装工事など、高い買い物をする時とクリスマスだけしか義父母の家には来ない。
毎年の夏休み、子供を1ヶ月間預ける時でさえ、義父が往復3時間かけて迎えに行くほどである。

義母は胆石のため、脂肪分を含む食事や油分を含む食べ物が口に出来ない。
食べれば転げまわるほどの痛みに襲われ、一晩中、吐き続けるからである。
そのため、肉類、チーズ類も食べれない。

にもかかわらず、嫁は「明日行くから、ローストラム(ラム肉をローストしたもの)とカリフラワーチーズ(茹でたカリフラワーに、チーズソースを絡めて、更に上からチーズをかけて焼いたもの)を用意しておいて」と言った。

断ればいいものを、義母も意地なのか「私は食べれないけど、作っておくわ」と吐き捨てる。
そんな事など気にしない嫁。

更に、来る理由として嫁は「だって今顔見ておかないと、術中か術後すぐに死なれたら、あの世から恨まれそうだし」と言ったのである。
これぞ、オージーブラックジョーク!!と義母がいつも言う。

「オーストラリア人は面白いと思って言うのか、人をあえて怒らせると分かっていて言うのか知らないが、あのブラックジョークは絶対に受け入れられない」といつも言うのである。
しかし私がオーストラリアに住んでいた頃、共に働き、学び、遊び、暮らしていたオーストラリア人で、こんなブラックジョークを言う人など見たことがない。

これは間違いなく、ここの長男の嫁と次男の嫁が偶然にもオーストラリア人で、しかも同じメルボルン出身である事、また2人の嫁の両親がこれまた笑えないブラックジョーク連発の人達であるがために、義父母にしてみれば、オーストラリア人全てが最低な冗談を言う人種という印象を抱いてしまっているのであった。

よりにもよって、2人の息子の嫁が冗談キツめ系だった義母を、ただただ不憫に思うのである。
義母は空を見ながら、「息子の嫁は選ばれへんからね・・・」と言った。

理想どおりの嫁や息子など来ないであろう。
みんな色々あるのである。

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