土曜日、同僚の旦那の誕生日パーティに招待された。
40歳になる旦那は、このパーティが催される事を当日まで知らされていなかった、サプライズパーティである。

同僚は、ファーマーと呼ばれる、いわゆる農家出身の子で、家族&親戚は、牧場を経営しているファーマー一家である。
当然、住んでいるのも田舎。

この日のパーティは、同僚達が住んでいる集落の公民館であった。
結婚式も葬式も、全てはこの公民館で行われ、来る人もいつも同じ面子が来るという、その集落一体の人しか使わない場所である。

そこに、およそ100人の人達来ていた中でのこと。
私が会場に着き、中へ入ろうとドアを開けた瞬間、外まで聞こえていた約100人の会話がピタリと止まった。

ザワつきが一瞬止まり、私がテーブルに着くしばらくの間、明らかに見られているのが分かった。
外国人など、100%住んでいないこの場所、住んでいるのは何代も前から続く家族ばかりのこの場所に、アジア人が来たとなっては、会話も止まるのか・・

こんなこともあろうかと、旦那に一緒に来てもらったのが助かった。
同僚の叔母さんが「私達のテーブルにどうぞ」と言ってくれたので、よく分からないまま、家族テーブルに座った。

カーライルは「カンブリアン」と呼ばれる、強いなまりがある。
しかも、こんな田舎ともなれば、そのなまりは強さを増し、私には英語に聞こえないばかりか、99%理解出来ない。

助かったのは、旦那がスコットランド育ちと言うこともあり、この強いなまりの英語は理解できる。
会話は弾み、楽しそうであるが、やはりこの同僚の叔母さん以外、私とは目も合わせてくれる人はおらず、トイレに立てば舐め回すように上から下へと見られ、何か飲み物を取りに行けば、またそこで会話は止まった。

普段、外国人だと意識せず暮らしているが、こういう場所に来ると、やはり見た目の違いを実感するのである。