こんにちは
獣医師の佐藤ひろこです
 
梅雨に入りましたね…
蒸し暑いですね〜
夜はまだマシですが
数日前までのひんやりした感じはなくなりました
 
我が家もそろそろクーラーの出番かな
と思っていますが…
 
実は私はあまりクーラーが好きではありません
クーラーにずっと当たっていると冷えて
体がだるくなるから
 
寝る時も本当に暑いんですが
クーラーをつけて寝ると
よく寝れたけど朝起きるのがちょっと辛くて
喉が痛くなってしまうんですよね
 
割り切って
26度くらいに設定して
長袖のパジャマを着て
布団をかぶれば快適なのかもしれませんが
 
ちなみに
夫はクーラーが好きなので
少しバチバチした雰囲気にもなります(笑)
 
メルがいるのと
子供がまだ小さいので
熱中症予防のためにクーラーは必要だと思いますが
「クーラー病」になることも心配です
 
日本には四季があり、季節に合わせて体も調節しています
例えば夏は湿気と熱が溜まりやすい時期です
 
クーラーの中にずっといると
体の中は熱がこもっているのに
体の表面はエアコンの風で冷えてしまいます
 
「クーラー病」の状態になり
・冷え症状
・疲労感や倦怠感
・頭痛
・肩こりや筋肉痛
・腹痛や消化不良
・喉の痛みや乾燥(←コレわたし!)
といった体調不良が生じます
 
夏の暑い時期には
クーラーだけでなく
冷却マットやサーキュレーターを使って
 
そしてトマトやきゅうり、スイカ
ゴーヤ、レタス、豆腐、冬瓜、
ピーマン、白身魚などの
薬膳でいう『涼』のものを食べることによって
体の熱を下げることも大事だと思います
 
これはわんちゃんも同じことが言えます
 
わんちゃんたちは東洋医学でいうと
『陽』の生き物と言われています
 
普段食べていると思われる
ドライのドッグフードは
実は『熱』の塊のようなもので
暑い時期にずっと『熱』のものをとっていると
体の中がずっと熱を持った状態になり
その結果、食欲が落ちたり、お腹を壊したり
体のだるさを感じたり、皮膚に炎症が起こることも
 
その状態でクーラーの部屋にいると
体の芯は暑いのに表面は冷えてしまうため
東洋医学でいう「腎」を過剰に使ってしまい
冬になったときに体調不良を起こすことがあります
 
ネットで調べると
わんちゃんに適正なエアコンの温度は
20℃〜24℃と書かれていますが
私は27℃前後が良いのではないかと考えています
 
わんちゃんたちは体温を下げるために
パンティング(ハアハアと呼吸すること)をします
 
ハアハアとしていると
暑くて苦しそうなのかなと心配になって
クーラーの温度を低くして
パンティングさせないようにされる方もみえます
 
パンティングすることは悪いことではありません
 
もちろん熱中症になりそうなほど暑いのは絶対に良くないです
でも、冷やしすぎるのも良くないです
 
特に心臓が悪い子は涼しい部屋が良いと言われますが
涼しい部屋から暑い部屋に出たときの温度差で咳き込んだり
血圧の変動で発作を起こしたりすることもあります
 
シニアのワンちゃんでは
冷えて関節に痛みを引き起こしたり
下痢や食欲不振などの消化器症状が起こるので
冷やしすぎは気をつけましょう
 
この暑い夏の時期だけでも
ドライドッグフードではなく
ウェットフードに変えるとか
『涼』の食材を使うことをおすすめします
 
たとえドライフードしかあげられない場合でも
メインのタンパク質をチキンやラムから
ビーフや魚、ダックに変えるだけでも変わります
 
多くのドッグフードに使われいる
チキンや最近流行っている鹿肉は
『熱性』の食べ物なので
夏の時期には適していません
 
ドライフードを
ハトムギ茶やコーン茶、緑豆水やあずき水で
ふやかすしてあげるのも良い方法だと思います
 
最近思うのは
総合栄養食で
栄養は完璧であったとしても
ずっと同じものを食べるのは良くないのかなと
 
季節ごとに食べ物を変えることで
より健康的になるのではないかと思います