こんにちは!

獣医師の佐藤ひろこです

 

診察室で患者さんの診察をしていると

隣の診察室から

「ギャイーン、キャーン!!!!」と

わんちゃんの叫び声が響いてくることがあります

それを聞いた患者のわんちゃんは真顔になって怖すぎて

体が硬直して、動けなくなる子がいます

(あとから担当の獣医に何で叫んだのかと聞くと

注射を打ったら鳴き叫んだそう…)

特に猫ちゃんは、隣の部屋の猫ちゃんの叫び声を聞くと

警戒して、ケージから出そうとすると飼い主さんも

噛まれちゃったりすることもあります

 

いつも家では大人しくおりこうな愛犬が

病院で注射されて、「キャン!」と鳴いて痛がる姿をみると

注射するの下手くそ獣医とレッテルを貼られる感じがあり

わたしもどうやったら痛い思いをさせずに注射を打つことができるかと

考えていました

 

わたしの気を付けているポイントとしては

・冷蔵庫で保管してある注射薬もあるので、できるだけ人肌(犬肌)に

近い温度になるようしてから接種する

・患者さんに合わせて針の太さを変えたり、新品の針に変える

・皮膚を触って皮膚が柔らかくよく伸びる部分に接種する です

 

これだけでも、痛がるわんちゃん、猫ちゃんの数は少なくなったと思いますが

1番効果のあるあなたの愛犬が注射を痛がらない方法があります!

 

それは

注射を打つ時に飼い主さんに

ニコっと笑顔を見せて

「大丈夫よ」と声をかけながら

頭と顔全体を撫でてもらうことです

 

それだけなのに、

注射を嫌がらずに受けてくれる子が

多くなった印象があります

 

わんちゃんの気持ちを考えてみると

病院に来て、注射を打たれるということは

家とは違う場所に連れてこられて、高い台の上に乗せられて

知らない人に身体全体を触られて不安なのに

飼い主さんにヘルプを出そうと

顔をみたらすごく神妙な顔をしていてもっと不安を感じ

どうしたらいいのかとパニックになりかけてたら

バッと動けないように捕まえられて

その知らない人が自分の体に針を刺して

よく分からない薬をいれようとしている

 

恐怖でしかないですよね…

だから泣き叫んだり、威嚇して唸ったり

ガウガウと噛もうとしてきたり

恐怖の延長で、そういう行動が出てきてしまうんですよね

 

それが毎回繰り返されると、今までは注射の時にガウガウしていただけが

診察室に入るなり、威嚇してしまう子もいるので

エリザベスカラーをつけてでの診察受けることになったり

エリザベスカラーも暴れて着けれない子は

鎮静剤を使わざるを得ない状況になる子もいます

 

そんなのわんちゃんがかわいそうですよね…

 

だからこそ愛犬にとって大好きなあなたが

大丈夫よとニコニコしながら頭と顔を撫でてあげるのが

とっても大事です

「怖いけど、飼い主さんがいるから大丈夫なんだな」と

わんちゃんにとって安全基地である飼い主さんがそばにいることで

緊張感・不安感が解けてきます