こんにちは!

獣医師の佐藤ひろこです

 

動物病院で働いているなかで飼い主さんから

「うちの子、今年13歳になるんだけど

トリミングの予約したらシニアだからできないと断られてしまって…

先生、シニアになるとトリミングできないんですか??」

と、ご質問をいただきました

 

実際、わたしの職場はトリミングが併設されていて

獣医がすぐ駆けつけられるので安心感もあるためか

予約開始日になった途端電話が鳴りっぱなしで

30分ほどで1ヶ月分の予約枠はいっぱいになります

大半の予約が持病持ちの10歳越えのシニアのわんちゃんです

 

わたし個人的な意見にはなりますが

年齢でトリミングできるかできないかを判断するのって

わんちゃんとその家族にとってすごく不憫です

 

考えてみてください!

 

わたしたちだって80歳すぎてるから

お風呂入ると血圧の変動もあって身体に負担がかかるから

お風呂入れれませんって言われたらどうですか?

身体はべたつきますし、臭いだってでてきます

伸びっぱなしの髪の毛や爪…

 

そんなの絶対イヤですよね?

 

それってわんちゃんたちも同じだと思っています

わたしの患者さんで2ヶ月に1回トリミングにくる

15-17歳のハイシニアわんちゃんたちがいますが

その子達は皆、毛艶がよく、被毛の汚れも少なく

かつ、目周り口周り爪足先などカットしてあるので身綺麗で

目に力を感じる子が多いです

 

もちろん、トリミング中立ったままの姿勢が続くのは

ハイシニアわんちゃんたちにはハードだと思います

 

けど、併設されているトリミング室の様子を覗くと

温かいお湯で沐浴をしてくつろいでたり

乾かしている最中も台の上で横たわってされるがまま状態の子もいます

 

トリミングだと、注射など痛いことされたり

検査する時など知らない人に動かないように保定されるなどの

イヤなことをされない場所だと分かっているから

飼い主さんと離れて緊張はするけど

わんちゃんたちの中で大丈夫と思える場所なのかな

 

我が家の愛犬メルはまだ4歳ですが

ハイシニアのおじいちゃんになっても

身綺麗でふわふわのカットで外でお散歩を楽しみたいです!

 

「高齢犬になってもトリミングに行ける身体作り」のために

わたしがメルと取り組んでいることを2つご紹介します

 

①後ろ歩き

人は足から、犬も同じく後ろ足から弱ってきます

後ろ足の筋肉量や筋力が弱ってくると、後ろ足が踏ん張れないので

”立ったままでいる”という状態がキープできなくなり

すぐに座ってしまったり、伏せの姿勢になってしまいます

 

後ろ足の筋力・筋肉量をいかに落とさないかが大事です

 

なのでわたしは、壁とソファーの間をメルが通れるギリギリくらいあけて

(頭の向きを変えることができない幅がGOOD!)

おやつを鼻の前に近づけていき、後ろ向きに歩くように誘導しています

メルはビビりなので、壁とソファーの間にまずは立つところから練習してます

いつできるようになるかはまだ検討がつきません笑

 

②お座り!からの立って!=sit to stand   

(日本語でいい言葉があるのか分かりません笑)

 

おやつをもってお座りをさせてから

鼻先からおやつを遠ざけてゆっくり立つように誘導しています

 

これはお尻周りの筋力を使うでとてもよく

(スクワットのようなイメージです)

かつ、誘導しやすいので飼い主的にも継続しやすいのがメリットです

食事前で最低2回はできますし、日常で取り組みやすいなと思っています

 

これはメルでもできます笑

 

 

ここまで書いてきてなんですが最後に

 

もちろん体力面は大事…絶対

 

でもそれ以上に

最終的には

トリマーさんとの信頼関係に尽きるのかなと思います