
プレゼンまで残すところあと2日になった。ペアで一緒にやっている同僚と毎日色々思案しながら、プレゼン内容をカタチにしている。
今回の案件は、僕自身にとって特別な思い入れがある。この業界で10年以上仕事をしてきたが、今回の案件はこれまでの経験全ての集大成を試す場でもある。この業界の仕事がやりたくて26歳の時に転職して11年、色んな案件をやってきたが、今回程ビックネームはなかった。しかも戦況は相当厳しい。
だからなのか、今は凄く爽やかな気持ちでこの案件に取り組めている。例えて言うなら、日本海海戦の前夜のようだ。火力で圧倒するバルチック艦隊に対して艦隊運動と奇策で乗り切る日本海軍の気分のようなものだ。今回の競合はどの会社かはっきりしないが、何処と当たっても、少なくとも僕らよりは最新の装置を持っている。僕らは旧式の継ぎ接ぎシステムだ。それでも僕は何故か勝算はあると密かに思っている。それは自分自身の多分に楽観的な性格にもよるのかもしれないが、綿密な計算を実現すれば、一瞬の勝機は十分ある。その僅かな勝機に賭けようとする自分自身が今は凄く面白い。来週には結果が分かっていると思う。勝っても負けてもとかは今は思いたくない。ただただ今回は勝ちたい。それは競合に勝つとういうよりも自分達自身に勝つという意味に近いのかもしれない。