今年から始まった新NISA。
これを機に株に興味を持ったり、実際に積み立てを開始したりする方も多くいたようで、スタートの段階では岸田首相の思惑がまずは上手く運んだような様子です。
ただ、年初からの好調が嘘のように、7月中旬に始まり、先週の日経平均の暴落、米国株の下落、円高に泡を喰った方も沢山いらっしゃったのではないでしょうか。
僕自身、ど素人なのでもう静観するしかないかな~なんて考えていますが、実際の頭の中はちょっとあたふたモードです(苦笑)
さてデイトレードのような、一瞬一瞬の取引ではなく、NISAの様にコツコツと積立をしていくような投資には「複利」という仕組みがあります。
例えば1か月で1万円を投資して、1か月あたりに10%の利益が出るとします。
すると、1か月目の収支は11000円となります。(こんなに上手くいかないですが)
基本はそれを自動的に再投資するので、翌月はその11000円に積み立て分の1万円を足して、投資額は21000円。
そこに10%の利益が出るので、23100円。
こんな感じで、半年継続して積み立てを行った場合、
3か月目 (23100+10000)×1.1=36410円
4か月目 (36410+10000)×1.1=51051円
5か月目 (51051+10000)×1.1=67156円
6か月目 (67156+10000)×1.1=84872円
これだけうまいこと、お金が増えていくかと言われるとそういう訳ではないようですが、計算上はこんな風になります。
なんだかどんどんお金が増えていくような気がして、ワクワクしてしまいますね。
6万円が8万5千円近くなるなんて、fireなんてすぐですね(笑)
もしこれを同じ6万円の投資でも、1~5か月目は入金せず6か月目にまとめて6万円を投資した場合、
60000×1.1=66000円
コツコツ投資と比べると、だいぶ差が出てしまいます。
あっこのブログは株について書いてるものじゃないですよ。
普段の生徒指導の中で、ふと複利と学習がつながったもので、複利についてちょっと書いてみただけです。
どうつながったのかって、もうそのまんま。
良く聞き覚えがあると思うんですが、
「俺やればできるし!」
「この子はやればできるんです。」
あるあるのフレーズですよね。
でも上の複利の話を学習に置き換えてみたら、お尻の決まっている学習到達目標(入試)がある以上、物事を後回しにするのって、どれだけ能力の高い子でも明らかに不利になっていく(勝手に不利にしていっているとも言えますが)わけです。
学習における付加価値というのは、自分で学び得たことに副産物的に得られる知識や理解、意欲なんかです。
まあこれを数値化するというのも変なのかもしれませんが、一度「英語の単語」を例にしてみましょうか。
単語を知っていたから、何ができるんだと思うかもしれませんが、単語を知っていることで英作まではできないにしても、文章を読んで何となくの意味が捉えられるかもしれないし、ALTの先生の話していることに少しイメージがついたり、文法を教わるときに「単語を知らない」というストレスから解放されたり。
これから県立入試までが6か月チョット。
ちょっと少ないですが、A君は1か月に英単語を100語積み立てします。
B君は面倒なので6か月後に一気に600語スポット投資します。
そしてその利息(学習における副産物)を10%分だとしましょう。
A君
1か月目 100単語×1.1=110学習効果
2か月目 (110+100)×1.1=231学習効果
3か月目 (231+100)×1.1=364学習効果
4か月目 (364+100)×1.1=510学習効果
5か月目 (510+100)×1.1=671学習効果
6か月目 (671+100)×1.1=848学習効果
B君
6か月目 600単語×1.1=660学習効果
やっぱり、だいぶ差がついちゃいますね。
これは、英単語に限った話をしているので、各教科を考えると、すさまじい量になります。
その学習量や成果に合わせて志望校を選ぶなら、A君のやり方でも、B君のやり方でもどちらでも構いません。
でももし2人の志望校が同じだとしたら、スタートの段階で少しA君の方が学力的に劣っていたとしても、ゴールの結果は違ってくることは明白です。
「いやいや、1か月で600単語覚えられるB君の能力が凄いから、10%じゃなくもっと効果があるでしょ!」
そんな声も聞こえてきそうですが、さぼってきた人間がそんなに一気に頑張れるようにはなりません。
高校後半、大学生の時にサボり方を覚えて、なかなか頑張る自分に戻ってこられなかった冨田が言うので間違いありません。
なのでひょっとすると効果は10%どころか5%くらいなのかもしれません。
6か月たった時には、入試まで残り2週間。
あなたはどちらを選びますか?
では~