追試験は、本試験よりもかなり難度を上げなければならない。
なぜなら、多少の難易度差であれば、あえて本試験を受けずに2週間勉強時間を伸ばして、追試験に照準を合わせる、そんな戦略が成り立ってしまうから。
だから、追試験は本試験よりも確実に不利でなければならない。
わかる。異論はない。そうでなければならないだろう。
でも、今期に限ってはどうにも納得がいかない。
まず、インフルエンザなどの感染症とは違って、感染のリスクを抑える手段がない。芸能界を見ていてもわかるように、どんなに対策をしていてもかかる時はかかる。
にもかかわらず、陽性反応が出たら、たとえ無症状でも問答無用に受験不可。元気なのに受けられない。本人に選択の余地を与えない。
たとえば、センター試験。
追試験になればかなり不利なことは周知のこと。であれば、インフルエンザであったとしても、体調がそれほど問題なければマスクを二重にするなど、できることはすべてした上で受けに行く、という判断をした人がいたとして、責められないのではないか、と思う自分は、倫理観に欠けているのだろうか。
せめて、今期はもう少し配慮していただけているのではないか思っていた。甘かったのだと思う。
僕はこの22年間で、この成績の生徒を所沢北高校に不合格にさせたことは一度も無い。
本人の気持ちを想像したら・・・やりきれない思いが胸を去らない。
追試験には絶対になってはいけない。
とてもじゃないが、やってられない。