よく、塾はいるだけでは成績は上がらないと言います。
ただ聞いているだけではダメ。自分から活用するくらいじゃないとダメ。
時には、インストラクターのような仕事に譬えられたりもしますね。
異論は無いです。それが「普通」なんだと思います。
でも・・・でもね、少なくとも僕が、そう思ってしまってはいけないんじゃないかと思う。
だって、きっとその「先」はあると思うから。
その人、その場所、その空気。
ただ、それを共有するだけで、なぜかやる気が出てくる。
前向きな気持ちになれて、自然と力が湧いてくる。
そんな塾を、きっと作れると思っている。
実は今日、ものすごくうれしいことがありました。
今年の10期生は志望校の偏差値差が激しく、それがそのまま学力、というより学習意欲に反映。
いつもなら、どんな生徒でも偏差値60付近には伸ばせるのだけれど、今年はどうもそうは行かなそう。。。![]()
そんな風に思っていたのですが、なんと、なんとですよ!
学力的に下位層のメンバーが自習に来てくれたのです。
もちろん自発的に。誰も何も言っていない。
しかも!その全員がすでにやることを決めてきたようで、席に着くなりおもむろに教材を取り出し、黙々と始めたのです。
2時間もの間、わき目も振らずに!
僕は授業中だったので声を掛けることはできませんでした。
でも、ホント抱きしめてあげたい衝動と言うか、もう何と言っていいのか!!
今まで2年以上もの間、ありとあらゆる手を使ってきたのに、大きな変化を見せてはくれなかった彼らが、こんな姿を見せてくれるなんて。
もしかしたら、要領を得ていない勉強法だったかもしれません。
内容は薄いものだったのかもしれません。
でも、僕は十分に幸せでした。
彼らの成長をしっかりと見ることができたのですから。
伝統。
この力は僕が思っていたのよりも凄い力を持っているようです。
失礼ながら、彼らでさえも変わり始めた。
これは歴代の中3生の後姿を見てきているからに他なりません。
自画自賛で恐縮ですが、自分の塾を、生徒たちを心からすばらしいと思った瞬間でした。