「あ」 悪は薬で治るのか? | 幸路縁 ~初版0号試写~

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映画、音楽、エンタメなどの楽しい話題を中心に、
硬派な内容も少しだけ利かせた、自分で作る自分の取説みたいなモノ

明日は、久々に映画館に入り浸って

1日3作品でキマってみようと思っている最中…

 

TOHOシネマズのシネマイレージカードが

6pt貯まってることを思い出して

慌ててみてきた作品について

今日は書いてみようと思います…

 

その作品は…

 

 

 

ユニバーサルが今後仕掛ける新しい映画シリーズ

「ダークユニバース」シリーズ最新作で

「オレたちのトム・クルーズ」が主演する

 

「ザ・マミー 呪われた砂漠の王女」です!

 

この映画、個人的にはあんまりノレなかった印象なのですが

「ある有名な物語」に着想を得た物語がとてもフレッシュでした!

 

具体的に書く前に

まずは、この映画のあらすじを…

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

【あらすじ】

 

1932年に公開されたユニバーサル映画製作の

ミイラ映画の始祖とされる映画「ミイラ再生」をリブートした

「ダークユニバース」シリーズの記念すべき第1作!

 

2000年前、王女となることが約束されていたはずの

古代エジプトの王女・アマネットが、その約束を反故にされたことで

悪魔に魂を売り、人を殺すなどの悪事を働いたために

生きたままミイラにされてしまう…

 

そして、現在、メソポタミア文明の古代遺跡が並ぶ

内紛の真っ只中であるイラクのとある村で

アマネットが封印された「地下牢獄」が発見される…

 

掘り起こしたのは、トム・クルーズ演じるニックと

ジェイク・ジョンソン演じるジェイクの2人の米軍偵察兵

 

ところが、2人がこの牢獄を掘り起こしたために

2000年前に封印されたアマネットが現世に蘇り

ニックとアナベル・ウォーリす演じるジェニーに襲いかかる!

 

ニックとジェニーは、アマネットから逃れることが出来るのか!?

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

公開直後の作品なので

ネタバレを控えつつ書いてみようかなと思います…

 

この映画について考えるには

元ネタとなった映画「ミイラ再生」にも通じる

「ある有名な物語」について書いておく必要があります…

 

そこで、まずは

リブートのネタとなった映画「ミイラ再生」のあらすじを

書いてみようと思います。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

3000年近く前、エジプトの高僧・イムホテップは

女神に仕える処女僧に恋をしたことがきっかけで

「神を冒涜した」として生きたままミイラにされてしまう…

 

それから3000年後、英国博物館の探検隊が

イムホテップのミイラとミイラに刻まれたお経(象形文字)を

発見する。

 

イムホテップは、若い僧に化けて探検隊を

自らが恋した処女僧のミイラの眠るカイロの博物館に導いて

そのミイラの前でお経を唱えると…

 

そのお経が、たまたま居合わせた

処女僧の魂を受け継いだ英国人・ヘレンに作用してしまい、

彼女の中の処女僧の魂を蘇らせてしまう…

 

ヘレンの婚約者・フランクと幻術の大家・ミュラー博士は

ヘレンがイムホテップの虜となることを防ごうとするが

ヘレンは、自らの魂と処女僧の魂が混在している

二重人格が原因で病気となってしまう…

 

(※ 高級時計の「フランク・ミュラー」を文字ったのでしょうか?)

 

そして、もはや処女僧となったヘレンは

イムホテップに会う。

イムホテップは、彼女に「一緒に死んでほしい」と懇願するが

処女僧は、神・イリスに助けを求める

 

そして、ラスト

処女僧は、イムホテップの持つ呪経を神火で焼いて

イムホテップを灰にする

 

これによって処女僧の魂から解放されたヘレンは

救われる…めでたしめでたし…

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

ちょっと長くなってしまいましたが

「ザ・マミー 呪われた砂漠の王女」の物語の基本は

この映画とほとんど同じです

 

では、「ザ・マミー~」ではどこに注目すべきか?

 

それは、「ミイラ再生」のあらすじの中の

「二重人格」「博士」です!

 

「二重人格」と「博士」で連想される

ある作品が、この映画で重要な役割を果たします!

 

そして、「ザ・マミー」で登場する博士の名前は…

「ジキル」です…

 

そうです

「ジキルとハイド」の物語のエッセンスが

この映画の物語の大切な部分を構成しています


「ジキルとハイド」のなかで、ジキル博士は
精神分離(今で言う解離性人格障害)を研究しており、
人間の精神は善と悪の2つに分かれていると考えています

そして、ジキル博士は
「善と悪を分離させる薬」を開発に成功します

「ザ・マミー」に登場する、ジキル博士は
「悪は治療することが出来る」と考え、
人類が本能的に持ち合わせていて逃れることの出来ない
「悪」から人類を解放しようと研究をしています…

ここが、物語を動かす最大のポイントになっていきます!

…ジキルとハイドとの関係性の記述が長くなってきました…

では、この映画
「トム・クルーズ」映画としてはどうか?

…私としては、「ちょっと残念だな」というのが正直な印象です

というのも…

「オール・ユー・ニード・イズ・キル」でトムが演じた
主人公・ウィリアム・ケイジのような
「トム・クルーズだからこそ出せる味」のある
ウィットに富んだちょっとしたコメディ要素が
「ザ・マミー」には感じられなかったからです…


どちらかと言うと…
ひたすら不死身を振りかざして
ひたすら真面目に相手を倒していく


そのくせ、ぶっちゃけアクションには
ハッとさせられる斬新な演出はなく…
というか、基本的にほとんど吹き飛ばされて終わるという
なんとも味気のないアクションでして…

カットを割りまくった「救急車で脱出」アクションは
スゲエなあと感じたのですが…
ここが、アクションのクライマックスかなと…

こんな味気のないトム・クルーズは観たくねえ!

というのが、正直な感想でした…

…どうも、この「ダークユニバース」シリーズは
「貞子v.s伽椰子」みたいなテイストで
進んでいきそうな気配です…

2作目以降、観ようか激しく迷うなあ…

ちょっとだけ、ガッカリ…

でも、今作で悪役・アマネットを演じた
ソフィア・プテラがカッコイイ!ということを
発見できただけでも価値のある作品でした!


さあ、ちょっと長くなってきそうなので
ここまでで、終わろうと思います!

お付き合いを頂きまして有難う御座いました!