(ANNnewsCH 8月1日)
■ 改革の小池VS既成政党
今回の都知事選、主要3候補の得票数を見てみましょう。
小池百合子 291万2628票
増田寛也 179万3453票
鳥越俊太郎 134万6103票
これだけ見れば、鳥越さんは予想外の惨敗…、に見えますね。しかし、今回の都知事選はまさに「小池旋風選挙」、野党から誰が出ても勝てなかったでしょう。
「保守分裂で野党の鳥越さんが有利」
選挙戦が始まった当初はこんな予想が言われていました。しかし、その後の小池劇場によって、「分裂した与党VS統一した野党」から「改革の小池VS既成政党」という構図に情勢が完全に変わりました。
つまり小池百合子票の大部分は、既成政党への反対票なのです。
今回の投票率はなんと59.7%(前回は46.2%)、単独の都知事選では、平成に入って最高の数字だそうです。これは何より「小池旋風」が巻き起こった証でしょう。
(NHKニュース 8月1日)
■ 鳥越さんの敗因は「年寄り感」
野党は誰が出ても勝てなかった…、といっても、では鳥越さんが万全だったか…?といえば、決してそうではありませんでした。
立候補した時、「政策がない」と批判を受けた鳥越さんは、「聞く耳を持つ都知事」として、都民から話を聞く姿勢をアピールしました。選挙戦中、多くの方から話を聞いて、都の課題もしっかり見えていたでしょう。
また、ポスターや名刺サイズのチラシ、写真を使ったイメージ戦略は、どれもデザインが優秀で、どの候補者よりも際立ってました。
それでも流れを作れなかった原因は、やっぱり「年寄り感」にあると思います。正直、これは否めません。
鳥越さんが「年齢よりも若い」のは確かです。
ですが、やっぱり以前のシャープさは感じられません。討論やインタビューでも、言葉につまる「間」ができてしまった場面が、何回もありました。演説回数も圧倒的に少なかった。
鳥越さんの選挙戦は、「みんな感じているのに、何となく言っちゃいけない」という空気を漂わせていました、これでは勝てるはずありません。
これは民進党執行部の大失敗です。
石田純一氏、古賀茂明氏、宇都宮健児氏、そして鳥越さんの4名で、公開討論会をやるべきでした。
野党統一候補を決める手法がブラックボックスでは、共感は得られません。政治家レベルではうわべ上共闘できても、メッセージは市民にまでは伝わりません。
まさに既成政党の政治、敗北した最大の原因です。
■ 最悪の選択は回避された
(ANNnewsCH 8月1日)
今回、僕にとって、最も都知事になってほしくなかったのは何といっても、自民党の公認候補 増田寛也でした。
この方は、立候補する前まで東京電力の役員ですよ、さらに原子力ナントカ機構にも在籍している、典型的な「原子力ムラ」の人間です。
岩手県知事時代には、自民党言うがままに公共事業を大量に実施、見事に県を借金漬けにしてしまいました。これは「地方の食いつぶし」です。
また、総務大臣時代には「東京都の税金を地方に配分するシステム」を作り、今までに1兆円を超える都の税金が国に吸い上げられました。
増田寛也が当選していたら、森喜朗の言うがままにオリンピックに大金を献上し、都民の将来を食い尽くしていたでしょう。さらに、東京都は東京電力の大株主です。株主提案で「柏崎刈羽原発の再稼働」を言いだす事まで、自民党のシナリオに入っていたかもしれません。
本当に恐ろしい限りですね。
■ 野党共闘と民進党のゴタゴタ
(日テレ24 7月30日)
今回、鳥越さんが大敗したことで、野党共闘をめぐって民進党内でゴタゴタが起きています。共産党の関係を見直そうという動きが表面に出てくるでしょう。
もう、完全にバカですね、政治センスゼロです。
今回の都知事選は、野党の敗北ではなく、既成政党の敗北です。
それを「共産党との連携で労働組合が離れた」と分析するのは、大きな間違いです。民進党の敗北は、何といっても、「自民党とは違うビジョンを作れていない」ことにあります。対立軸にならないのです。
野党共闘を見直すということになれば、「また国民の期待を裏切った」と言われても仕方ありません。
国民を見ず、長期的な展望もなく、組織ガバナンスもできていない「お子ちゃま民進党」に、政権が担えるワケありません。民主党の失敗から、一歩も進歩していませんね。
次の国政選挙まで2年あります。
新しいムーブメントが必要になると思います。
<おわり>





